最新記事

ワークプレイス

ラスベガス旧市街のザッポス本社、入居時はまっさらだった

2017年9月29日(金)14時55分
WORKSIGHT

ザッポス本社の外観。建物は旧市庁舎。その向こうにダウンタウン地区の街並みが広がる。社員のほとんどはラスベガス在住の「ラスベガンズ」。 WORKSIGHT

<ダウンタウン中心部にオフィスを移転したアパレル・オンライン通販のザッポス。社員自らがつくり込んでいった新オフィスは、コミュニティに開かれ、会社と街がともに成長していくビジョンを体現している>

ダウンタウン地区と共存共栄するザッポス本社[Zappos.com]

アパレル関連のオンライン通販を展開するザッポス。マニュアルなし、24時間年中無休のコールセンターに365日以内返品OKなど、その徹底的な顧客サービスは高い評価を受けた。

ザッポスはまたユニークな「10のコアバリュー」を組織に根付かせていることでも知られる。「サービスを通して『ワオ!』という驚きの体験を届ける」「変化を受け入れ、変化を推進する」「楽しくて、ちょっと変わっているものを創造する」などだ。

ここラスベガス・ダウンタウン地区の中心に位置する新オフィスは、これらコアバリューを体現するものだ。

移転を決める以前、ラスベガス郊外にオフィスを構えていた頃から、いくつかのビジョンがあった。グーグルやアップルのような、オフィスキャンパスとなる場所であること。様々なアメニティを地元コミュニティに提供しながらともに1つの街をつくりあげていくこと。

そんな折、ダウンタウン地区の旧市庁舎が空いていることを知り、2013年に現オフィスに移転した。ダウンタウン地区はかつての中心的なカジノ街であり、むしろ衰退傾向にあったが、新しいコミュニティを作るには好都合だった。

wsZappos170929-1.jpg

オフィスは、各チームがその個性を生かしてカスタマイズ。この一角には動物園とタイアップした際に作ったという動物の人形が飾られていた。

wsZappos170929-2.jpg

1階人事部のオフィス。ジャングルをイメージさせる大ぶりな観葉植物に囲まれている。

wsZappos170929-3.jpg

154あるミーティングルーム。かつては各部屋に実在するホテル名がつけられていたが、実際にホテルに向かう間違いが多発し、数字のみの表記となった。

wsZappos170929-4.jpg

(左上)外壁のストリートアート。ダウンタウンはラスベガス発祥の地。古き良き街並みが残るが、反面、裏通りには寂れたムードも。アートでそれを華やかにしようという意図。(左下)ザッポスのカルチャーブックは有名。社内外に企業カルチャーを浸透させるツールとして活用される。(右)回廊には取引のある企業のロゴが掲載され、つながりを大切にするザッポスの姿勢を感じさせる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

カナダ首相、米関税に対抗措置講じると表明 3日にも

ビジネス

米、中国からの小包関税免除廃止 トランプ氏が大統領

ワールド

トランプ氏支持率2期目で最低の43%、関税や情報管

ワールド

日本の相互関税24%、トランプ氏コメに言及 安倍元
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台になった遺跡で、映画そっくりの「聖杯」が発掘される
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 6
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    博士課程の奨学金受給者の約4割が留学生、問題は日…
  • 9
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 10
    トランプ政権でついに「内ゲバ」が始まる...シグナル…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 7
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 8
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 9
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中