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自動車タカタ製エアバッグ追加リコール約500万台、合計で2800万件に
独フォルクスワーゲン、アウディのほか、メルセデス・ベンツまでも対象に
1月22日、米道路交通安全局は、タカタ製エアバッグ問題をめぐり、追加的に約500万台のリコールが実施されると発表。写真は2015年5月ミシガン州で撮影(2016年 ロイター/Rebecca Cook)
米道路交通安全局(NHTSA)は22日、タカタ製エアバッグ問題をめぐり、追加的に約500万台のリコール(無償回収・修理)が実施されると発表した。
これによりタカタ製エアバッグのリコール件数は合計で2800万件となる。このうち最大2400万件が米国内でのリコールとなる。
タカタのエアバッグ問題で初めて自社の車両をリコールするのは独フォルクスワーゲン(VW)、および同社傘下のアウディのほか、独ダイムラーの高級車部門メルセデス・ベンツ。NHTSAのトロウブリッジ報道官は「大規模な安全性の危機」に直面しているとの認識を示した。
タカタ製エアバッグをめぐっては、米サウスカロライナ州で昨年12月22日にエアバッグ部品のインフレーターによる死亡事故が発生。事故が起きたのは米フォード・モーターのピックアップトラック「レンジャー」の2006年型車で、タカタのエアバッグ問題による死亡事故としては10件目となるが、ホンダ以外の車両で起きた事故としてはこの件が初めてとなる。この事故などが今回の追加リコールのきっかけとなった。
NHTSAによると、追加リコールされる約500万台のうち、約100万台はフォードの「レンジャー」に類似する型のインフレーターが内蔵されているエアバッグを搭載した車両となる。
タカタ製エアバッグをめぐってはこれまでに自動車メーカー12社が1900万台を超えるリコールを発表。ただNHTSAは今回発表された500万台の追加リコールのうち、どの程度が重複するかは明らかにしなかった。