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中国株に続き米国株が下落、著名投資家はさらに20%続落を予想

中国経済の成長鈍化、FRBの利上げ、米企業収益の悪化という3重苦から、景気後退の懸念が高まる

2016年1月19日(火)02時58分

1月15日、米国株式市場にベアマーケットのサインが点灯するなか、世界の著名投資家の一部は、さらに10─20%下落する可能性があると予想しており、まだ買いを入れる時期ではない、と考えていることが分かった。ニューヨークで撮影(2016年 ロイター/Brendan McDermid)

 米国株式市場にベアマーケットのサインが点灯するなか、世界の著名投資家の一部は、さらに10─20%下落する可能性があると予想しており、まだ買いを入れる時期ではない、と考えていることが分かった。ただ、2008年に起きたような急落はない、との見方が主流のようだ。

 中国経済の成長鈍化、米連邦準備理事会(FRB)の利上げサイクル開始、米企業収益の悪化という3重苦を背景に、市場では米国がリセッション(景気後退)に突入するとの懸念が強まっており、著名投資家は、株式、クレジット、コモディティー市場の苦境を予想している。

 グッゲンハイム・パートナーズのグローバル最高投資責任者(CIO)、スコット・マイナード氏は「株価は現在の水準から10%ないしは15%下落するリスクがある。大きな不透明要因は中国」と話す。

 新年が始まってわずか2週間の間に、S&P総合500種指数はすでに8%超下落した。原油価格は1バレル=30ドルを割り込み、米経済の成長率予想も低下している。バークレイズは、昨年第4・四半期の米国の国内総生産(GDP)伸び率をわずか0.7%と予想している。

 ダブルライン・キャピタルを経営するジェフリー・ガンドラック氏は、株式とクレジット市場は今年前半は苦戦し「年央までにさらにひどい局面になる」が、その後は買いのチャンスが到来するとしている。

 空売りで名高いビル・フレッケンスタイン氏は、FRBが債券買い入れプログラムを停止した2014年10月から株式市場の下落基調は始まったと指摘。「今がベアマーケットであることは確か」と述べた。

 企業業績の退潮も鮮明だ。トムソン・ロイターの調査によると、米S&P総合500種指数採用企業の2015年第4・四半期決算は、前年同期比で4.7%の減益となる見通し。予想通りなら、2四半期連続の減益となり、2015年通年では利益のゼロ成長が見込まれている。

追加利上げ、正当化困難に

米経済をとりまく環境の悪化にはFRB当局者も留意している。

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