最新記事

日本経済

日経平均が1万8000円割れの大幅続落、米企業決算に警戒感

インテルが減収減益で下落するなど世界景気への不安が売りへつながる

2015年10月14日(水)16時21分

10月14日、東京株式市場で日経平均は大幅続落。節目の1万8000円を割って取引を終了した。都内で7月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)

 東京株式市場で日経平均は大幅続落。節目の1万8000円を割って取引を終了した。終値は10月2日以来、7営業日ぶりの安値水準。米企業決算に対する警戒感を背景に、序盤から売りが先行。下げ幅は一時400円超となった。

 東証1部上場の88%の銘柄が下落するなか、中国関連や景気敏感株の軟調ぶりが目立った。

 米半導体大手インテルが発表した第3・四半期決算は減収減益。「インテル株が時間外取引で下落するなど弱い動きとなったことが、日本の企業決算への警戒感につながった」(内藤証券投資調査部長の田部井美彦氏 )という。

 世界景気に対する懸念も重荷となり、鉄鋼など中国関連株や電子部品、メガバンクの下げが目立った。TOPIXコア30<.TOPXC>は前日比2.35%安となり、下落率は日経平均の1.89%を上回った。東証1部・33業種のうち、上昇したのは水産・農林<.IFISH.T>のみにとどまった。

 後場に入ると指数は下げ足を強め、日経平均は一時403円安。大引けにかけてはやや下げ幅を縮めたものの、「企業決算の発表本格化を控えるなかでは、腰の据わった買いは入りにくい」(国内証券)との声も聞かれた。

 個別銘柄では三井住友建設<1821.T>がストップ安で引けた。三井不動産<8801.T>グループが2006年に販売を始めた横浜市都筑区の大型マンションで、施工会社の三井住友建設側が基礎工事の際に地盤調査を一部で実施せず、虚偽データに基づいて工事が行われていたことが分かったと日本経済新聞14日付朝刊が報じた。業績に及ぼす影響などを懸念した売りが出た。

 半面、東宝<9602.T>が反発。13日に発表した2016年2月期業績予想の上方修正を好感した。「バケモノの子」、「HERO」などの自社製作映画が好調で収益に寄与するという。

 東証1部騰落数は、値上がり183銘柄に対し、値下がりが1678銘柄、変わらずが39銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      17891.00 -343.74

寄り付き    18106.66

安値/高値   17831.53─18126.39

TOPIX<.TOPX>

終値       1470.83 -32.30

寄り付き     1489.45

安値/高値    1467.45─1491.53

東証出来高(万株) 243433

東証売買代金(億円) 24053.23

(長田善行)

[東京 14日 ロイター]

120x28 Reuters.gif
Copyright (C) 2015トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

9月改定景気動向指数、一致指数は前月比+1.3ポイ

ビジネス

村田製が新中計、27年度売上収益2兆円 AI拡大で

ビジネス

印財閥アダニ、米起訴受け銀行や当局が投融資調査 資

ビジネス

伊銀行2位ウニクレディト、3位BPMに買収提案 約
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではなく「タイミング」である可能性【最新研究】
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 5
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 8
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 9
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 10
    「典型的なママ脳だね」 ズボンを穿き忘れたまま外出…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    2人きりの部屋で「あそこに怖い男の子がいる」と訴え…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中