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トヨタ、天津爆発で現地工場を3日間稼働停止 立ち入り規制で
避難勧告エリア内の工場など2か所で操業を停止、影響は5000台以上に
8月16日、トヨタ自動車は、中国・天津市で起きた大規模爆発事故により、現地合弁会社での生産を17日から19日まで停止することを明らかにした。写真は煙がたちのぼる爆発現場付近、15日撮影(2015年 ロイター)
[東京 16日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>は16日、中国・天津市で起きた大規模爆発事故により、現地合弁会社での生産を17日から19日まで停止することを明らかにした。事故現場周辺で、危険化学物質への懸念から現地当局からの立ち入り規制が続いているため。
操業を停止するのは、中国自動車大手の第一汽車集団との合弁会社「天津一汽トヨタ」の泰達工場と西青工場。夏季休業明けの17日から当面3日間の稼働停止を決めた。20日以降の稼働については未定で、今後の動向を見ながらあらためて判断する。
泰達工場は爆発現場から約2キロほどしか離れておらず、爆発により窓ガラスが割れるなどの被害があったほか、現地当局からの避難勧告が続いている。西青工場は約70キロと離れているが、泰達工場からの部品供給が滞るため、同じく17から19日までの稼働を停止する。
天津一汽トヨタは中国における主力生産拠点の1つで、小型車「カローラ」などを生産している。2014年の生産実績は44万台。3日間の稼働停止による生産への影響は約5000台以上とみられる。
トヨタによると、爆発事故が発生した倉庫周辺の寮などに住む現地従業員50人以上が負傷。倉庫近くには工場のほか、開発拠点、物流施設もある。一時保管していた完成車なども爆発の影響を受けたもようだが、周辺への立ち入りが規制されており、具体的な被害や生産に与える影響など、詳しい状況の把握には時間がかかるとしている。
(白木真紀)