最新記事

ツイッター

インスタグラム写真表示の異常は意図的

ツイッターをベースに成長してきたインスタグラムが連携から対立に路線を転換してユーザーにはいい迷惑

2012年12月6日(木)12時57分
タリア・ラルフ

変心の訳は インスタグラムが強気になったのは、フェイスブックに買収されたせい? instagram.com

 最近、ツイッター上でインスタグラムの写真がちゃんと表示されなくて焦った人もいるだろう。大丈夫、それはあなたの不手際ではない。

 写真共有アプリのインスタグラムは5日、ツイッター上で写真を正しく表示する機能を停止した。その結果、トリミングがうまくいかず、写真の中心がずれたり端が切れたりしまう。かつて連携関係にあったインスタグラムとツイッターだが、今では真っ向からぶつかるライバル同士。今回の一件で両社の関係はさらに悪化していると、ニューヨークタイムズは伝えている。

「利用者がインスタグラムの写真をツイッターで見るとき、問題が発生している」と、ツイッター側は自社サイトで発表。「インスタグラムが写真統合機能の『ツイッターカーズ』を停止したせいだ。そのため、カーズ以前の技術を使って写真が表示されてしまう」

「インスタグラムとツイッター。以前の両社はかなり親密な間柄だった」と、テクノロジー情報ブログ「ギズモード」のレスリー・ホーンは書いている。「それからインスタグラムがツイッターを裏切り、フェイスブックに買収された。そこで、両社の提携関係はすべてパーになった。泥沼の破局は誰にとってもいやなものだが、少なくとも写真表示問題が解決されるまで、ツイッター利用者にとって今回の破局は喜ばしいことではない」

 インスタグラムの写真がツイッターで完全に見られなくなるかどうかは、まだ分からない。インスタグラムのケビン・シストロムCEOはパリで開催中のイベント「ル・ウェブ」で、「混乱させるような」変更について謝罪し、ツイッターとの強固な関係は維持すると表明。「インスタグラムからツイッターにツイートできるように、われわれはこれからもツイッターとの提携を続けていく」と語った。

 彼はさらに、今回の変更はフェイスブックの意向にをったものでもないと述べた。「買収された結果ではない」

 ツイッターは先月、サイトにアップロードする写真のフィルター(画像編集)機能を独自に導入することを発表している。インスタグラムと競っていく意図がありありとみえるサービスだ。

From GlobalPost.com特約

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB、制約的な政策の維持必要 物価リスク踏まえ=

ビジネス

米ISM製造業景気指数、12月49.3に上昇 9カ

ワールド

株式選択ヘッジファンド、20年以来の平均リターン=

ビジネス

米EVのリビアン、第4四半期納入台数は予想上回る 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2025
特集:ISSUES 2025
2024年12月31日/2025年1月 7日号(12/24発売)

トランプ2.0/中東&ウクライナ戦争/米経済/中国経済/AI......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    早稲田の卒業生はなぜ母校が「難関校」になることを拒否したのか?...「アンチ東大」の思想と歴史
  • 2
    青学大・原監督と予選落ち大学の選手たちが見せた奇跡...池井戸潤の『俺たちの箱根駅伝』を超える実話
  • 3
    カヤックの下にうごめく「謎の影」...釣り人を恐怖に突き落とした「超危険生物」との大接近にネット震撼
  • 4
    イースター島で見つかった1億6500万年前の「タイムカ…
  • 5
    ザポリージャ州の「ロシア軍司令部」にHIMARS攻撃...…
  • 6
    真の敵は中国──帝政ロシアの過ちに学ばない愚かさ
  • 7
    「これが育児のリアル」疲労困憊の新米ママが見せた…
  • 8
    韓国の捜査機関、ユン大統領の拘束執行を中止 警護庁…
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も…
  • 1
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も助けず携帯で撮影した」事件がえぐり出すNYの恥部
  • 2
    真の敵は中国──帝政ロシアの過ちに学ばない愚かさ
  • 3
    JO1やINIが所属するLAPONEの崔社長「日本の音楽の強みは『個性』。そこを僕らも大切にしたい」
  • 4
    イースター島で見つかった1億6500万年前の「タイムカ…
  • 5
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 6
    カヤックの下にうごめく「謎の影」...釣り人を恐怖に…
  • 7
    ヨルダン皇太子一家の「グリーティングカード流出」…
  • 8
    「弾薬庫で火災と爆発」ロシア最大の軍事演習場を複…
  • 9
    スターバックスのレシートが示す現実...たった3年で…
  • 10
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 8
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 9
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 10
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中