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ネットグーグル・バズ、苦情殺到ごめんなさい
Gメールの個人情報が勝手に公開されてしまい、早くも新サービスの修正と謝罪に追い込まれたグーグルだが
勇み足? 2月9日、グーグル・バズを発表した共同創業者セルゲイ・ブリン Robert Galbraith-Reuters
「バズ(Buzz=噂話)チームにとって、刺激的で試練続きの一週間だった」──「グーグル・バズ」の製品マネジャー、トッド・ジャクソンは13日、公式ブログでこんな風に謝罪の言葉を切り出した。新サービスを使おうとしたGメール・ユーザーの個人情報が、意図しない形で公開されてしまった件についてだ。
Gメールのサイト上で友だちと情報を共有できるグーグル・バズは、フェースブックに対抗するソーシャルネットワーキングサービス(SNS)として2月10日にサービスを開始したが、プライバシーに関わる情報が勝手に公開されてしまうと苦情が殺到。13日、ジャクソンは主な修正点を発表した。
最もひんしゅくを買っているのは、バズの自動フォロー機能だ。バズのユーザー登録をすると、最も頻繁にGメールやチャットのやりとりをしている相手40人が自動的にフォロー先として登録され、グーグル上の自分のプロフィール・ページに公開される。
グーグルの技術者は最初、これは親しい友だち同士を結びつける完璧な方法だと思った。Gメールは友だちとの連絡だけでなく、ありとあらゆる目的のために使われるのだが、そのことには思い至らなかったようだ。たとえば医師は患者と連絡を取るためにGメールを使うが、どんな医師に診てもらっているかを知られたくない患者も多いだろう。
グーグルは先週も問題に対処しようとした。バズに登録しようとする人向けに、自動フォロー設定の意味とその解除方法を前より目立つ形で告知したのだ。だが、そんなことではユーザーの不満は収まらなかった。ジャクソンは、自動フォロー機能は死んだと宣言。代わりに、最も頻繁に連絡をする40人のリストをユーザーに届け、フォローしたいかどうかはユーザー自身が決められるサービスを始めるという。
Gメールとの分離は免れたものの
さらに、画像管理サービス「ピカサ」やRSSリーダーの「グーグル・リーダー」の共有アイテムをバズのプロフィール欄で公開する機能も停止した。最終的には、Gメール上でバズを隠したり使用できなくするソフトも公開した。
ジャクソンの言う通り、刺激的で試練に満ちた1週間だったことは間違いない。12日の時点ではバズをGメールから分離するという噂さえあった。
幸い、そんな最悪の事態は避けられたが、個人情報の扱いという点では完全な失態だった。「すぐに何かがおかしいと気が付いた」と、ジャクソンは書く。「我々が原因でご心配をおかけしたことは申し訳ない。ユーザーからの苦情を基に、精一杯製品の改善に取り組んでいる」
グーグル・バズはこれからどうなるのだろう。ワシントンのプライバシー保護団体エレクトロニック・プライバシー情報センターは今も、米連邦取引委員会(FTC)に苦情を申し立る方針だ。
一方、ニューヨーク・タイムズ紙の取材に応じたオンライン専門誌サーチエンジン・ランドのダニー・サリバン編集長は、バズを試した人が数百万人いたことに着目してこう言う。「グーグル・バズはすでに、成功しつつあるのではないか」
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