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貧困層の2億人が恩恵
ボルサ・ファミリアへの批判もある。極左は「残飯」で貧困層をなだめているとやり玉に挙げ、右派は「過保護国家」が失業者を甘やかしていると激しく非難する。
それでもこのプログラムは、最小のコストで低所得者層を支援できる効果的な方法だと証明されている。ブラジルはGDP(国内総生産)1・6兆ドルの0・5%以下で、人口1億9300万人の4分の1を支援している。
効果が明らかだからこそ、ボルサ・ファミリアは世界にも広がっている。世界銀行の推定では、ニカラグアやコロンビア、そして資本主義国アメリカなど世界で1億5000万〜2億人の貧困人口が現金給付の恩恵を受けている。
資本家のマイケル・ブルームバーグ・ニューヨーク市長でさえ、ブラジルで制度化されたプログラムの有益性を実感しているという。そう、自由主義経済をあまり好まない大統領によって開発された制度を。
[2009年12月 9日号掲載]