コラム

学校がクリエイティビティを殺す?/be blown away by(~に感動した)

2016年05月27日(金)16時17分

【今週のTED Talk動画】Do schools kill creativity? - Ken Robinson
http://www.ted.com/talks/ken_robinson_says_schools_kill_...

登壇者:ケン・ロビンソン

 このTED Talkでは、創造性に関する研究を行っているケン・ロビンソンが学校教育の問題点を分析している。彼はパブロ・ピカソを引用して、子供は元来、誰もが芸術家であるが、学校ではその創造性が失われてしまうと述べている。これはなぜなのだろうか? 1つの理由としては、学校という環境が間違いを許さないということが挙げられる。何か新しいことを試すと、すべてがうまくいくわけではなく、むしろ失敗はつきものだ。それを恐れたら何もできなくなると彼は心配している。

【参考記事】創造性神話を打ち砕くベストセラー作家/Cool with...(~でよい)
【参考記事】試作すらせずに、新商品の売れ行きを事前リサーチするには?

 もう1つの問題点は、1種類の知的能力だけを認め、芸術や美術を見下すという学校の傾向にあるそうだ。ここで彼は例として、病気だと思われていた子供――今だったらADHD(注意欠陥多動性障害)と診断されるはずの子供――が運良くダンスの学校に入り、有名なダンサーになったという興味深い話を紹介している。ロビンソン氏のこのTED Talkは、教育がどのように行われているのか、今の教育は本当に現在と将来のニーズに合ったものになっているのかに関して考えさせられる内容になっている。

キーフレーズ解説

be blown away by
~に感動した

(動画0:16より)

 この表現は、何か素晴らしいことに驚いて感動した時に使います。文字通りの意味は「風で吹き飛ばされる」や「爆弾によって吹き飛ばされる」なので、強烈なインパクトを受けたことを示唆しています。ロビンソン氏は、トークの冒頭でTEDに参加する経験についてコメントし、この表現を使っています。

 ここで、典型的な使用例を見てみましょう。

●I was really blown away by how nice everyone in the Philippines was.
(フィリピンの人たちがみんな優しかったことに本当に感動しました)

●Her detailed preparation blew me away.
(彼女の詳細に渡った準備に感動しました)

●My host stay family's kindness really blew me away.
(ホストファミリーの親切さに本当に驚きました)

プロフィール

ロッシェル・カップ

Rochelle Kopp 異文化コミュニケ−ション、グローバル人材育成、そして人事管理を専門とする経営コンサルタント。日本の多国籍企業の海外進出や海外企業の日本拠点をサポートするジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社の創立者兼社長。イェ−ル大学歴史学部卒業、シガゴ大学経営大学院修了(MBA)。『シリコンバレーの英語――スタートアップ天国のしくみ』(IBC出版)、『日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?』(クロスメディア・パブリッシング)、『反省しないアメリカ人をあつかう方法34』(アルク)など著書多数。最新刊は『日本企業がシリコンバレーのスピードを身につける方法』(共著、クロスメディア・パブリッシング)。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

金総書記、プーチン氏に新年メッセージ 朝ロ同盟を称

ワールド

タイとカンボジアが停戦で合意、72時間 紛争再燃に

ワールド

アングル:求人詐欺で戦場へ、ロシアの戦争に駆り出さ

ワールド

ロシアがキーウを大規模攻撃=ウクライナ当局
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 7
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 8
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 9
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story