Picture Power

【フォトエッセー】抗議と嘆きと連帯の聖地になったジョージ・フロイド殺害現場

GEORGE FLOYD SQUARE

Photographs by SARAH BLESENER

2020年07月02日(木)11時10分

ppblm06.jpg

【ヤンニ(左)&レクシ・ウィリアムズ】「私たちは15歳と14歳の姉妹。(昔のバンドの歌詞で)『楽しく過ごすためここにいるが、長居するつもりはない』という言葉が好きだけれど、今となっては重く感じる。自分の住む場所で誰かがこんな死に方をするなんて、私自身もここに長居してはいけない気になる」


ppblm07.jpg

【若い世代】ミネアポリスのフロイド殺害現場に集う人々には10代から30代が目立つ


ppblm08.jpg

【ナクレーア・ハリス(左)、チェアン・ジョーンズ】「私には12歳の息子がいる。この事件が起こってから、店に買い物に行くのさえ、息子を一人で外出させないようにしている。四六時中、彼を守っていたい。黒人の男の子を持つ母が心に抱く恐怖を、息子が理解しているかどうかは分からない。でも私の頭にはそれしかない」


ppblm09.jpg

【キーラ・ローランド(左)、ペイジ・レディントン】「私たちの学ぶ歴史教科書は長い間、都合よく編集されてきた。子供たちが学ぶ内容を選んでいるのは誰か? 私たちでないことは確かだ。子供たちが学び、直視すべきことを選ぶのは誰? もっと重要なのは、彼らは何を学べずにいるのだろうか、ということだ。私たちは今、警察組織の改革を求めて声を上げているが、必要なのはもっと社会全体の変革だ」


ppblm10.jpg

【抵抗の象徴】殺害現場の交差点にはブラックパワーを意味する突き上げられた黒人の拳の彫像が


ppblm11.jpg

【並ぶ「墓標」】殺害現場近くには、警察の攻撃で亡くなった黒人の名を記した即席の墓が作られた

Photographs by Sarah Blesener

撮影:セイラ・ブレセナー
米ミネソタ州ミネアポリス生まれ。大学で言語学と青少年育成を学ぶ。在学中に、地震で被災したハイチを援助する団体のフォトグラファーとして活動を記録する。ロシア語やビジュアル・ジャーナリズムも学び、東欧、ロシア、アメリカの若者たちのイデオロギーをテーマにした作品で知られている

<本誌2020年7月7日号「Black Lives Matter」特集より>

20200707issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年7月7日号(6月30日発売)は「Black Lives Matter」特集。今回の黒人差別反対運動はいつもと違う――。黒人社会の慟哭、抗議拡大の理由、警察vs黒人の暗黒史。「人権軽視大国」アメリカがついに変わるのか。特別寄稿ウェスリー・ラウリー(ピュリツァー賞受賞ジャーナリスト)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

豊田織機の非公開化報道、トヨタ「一部出資含め様々な

ビジネス

中国への融資終了に具体的措置を、米財務長官がアジア

ビジネス

ベッセント長官、日韓との生産的な貿易協議を歓迎 米

ワールド

アングル:バングラ繊維産業、国内リサイクル能力向上
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 3
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航勧告を強化
  • 4
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 5
    アメリカ鉄鋼産業の復活へ...鍵はトランプ関税ではな…
  • 6
    関税ショックのベトナムすらアメリカ寄りに...南シナ…
  • 7
    ロシア武器庫が爆発、巨大な火の玉が吹き上がる...ロ…
  • 8
    ロケット弾直撃で次々に爆発、ロシア軍ヘリ4機が「破…
  • 9
    ビザ取消1300人超──アメリカで留学生の「粛清」進む
  • 10
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story