パキスタン、貿易停止など対抗策 観光客襲撃巡るインドの報復受け

パキスタンは4月24日、インドの航空会社に対して領空を閉鎖し、第三国経由のあらゆる対インド貿易取引とインド人向けの特別ビザ(査証)発給を停止すると発表した。写真は、インドが両国を流れるインダス川の水資源配分を定めた条約の効力を停止したことに抗議するパキスタンの人々。24日、カラチで撮影(2025年 ロイター/Akhtar Soomro)
[イスラマバード/スリナガル(インド) 24日 ロイター] - パキスタンは24日、インドの航空会社に対して領空を閉鎖し、第三国経由のあらゆる対インド貿易取引とインド人向けの特別ビザ(査証)発給を停止すると発表した。
インドとパキスタンの係争地カシミール地方のインド側支配地域で観光客ら少なくとも26人が過激派に殺害された事件を巡り、インドがパキスタンの関与を主張して報復措置を講じたことへの対抗策だ。
インドは23日、両国を流れるインダス川の水資源配分を定めた条約の効力停止や、両国間にある唯一の陸路の国境を閉鎖することを明らかにした。
パキスタンはこの水資源配分条約の一方的な効力停止を拒絶。パキスタンに権利がある水の供給を止めれば「戦争行為」とみなし、国の総力を挙げて対応すると警告した。
またパキスタン首相府は、インドが「パキスタン国内でテロリズムを扇動するのをやめるまで」は、カシミール問題を交渉で解決することなどを定めた1972年の「シムラ協定」を含む全ての2国間合意を停止する権利を行使すると強調した。