鉱物協定巡る米の要求に変化、判断は時期尚早=ゼレンスキー氏

ウクライナのゼレンスキー大統領は、これまでに承認された米国からの軍事支援を返済しなくてはならない「ローン」とは見なしていないと述べた。3月25日、キーウで撮影(2025年 ロイター/Valentyn Ogirenko)
Pavel Polityuk Yuliia Dysa Tom Balmforth
[キーウ 28日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、米国が大幅に要求を拡大したとされるウクライナとの鉱物資源協定案について、判断は時期尚早という認識を示した。
ゼレンスキー大統領は記者団に対し、米国から協定の新たな草案を受け取ったと確認。トランプ大統領と署名を予定をしていた当初の「枠組みとは完全に異なる」とし、法律の専門家らによる精査が必要で、それまでは多くを語ることはできないとした。
関係者によると、米国は当初案を修正し、ウクライナに将来の安全の保証を提供しない一方、ウクライナ領内で国営企業や民間企業が管理する天然資源の使用から得られる全ての収入を共同投資基金に拠出することを要求している。
ゼレンスキー大統領はまた、米国からの軍事支援を返済しなくてはならない「ローン」とは見なしていないと言明した。ただ、最新の草案にそのような要求が盛り込まれているかどうかについては言及しなかった。
ウクライナと欧州連合(EU)との統合を脅かす協定は受け入れないとも強調した。
また、ロシアのプーチン大統領が自分と協議することを恐れているようだとし、プーチン大統領以外のロシア側の代表者との交渉に応じる用意があるとした。