中国企業が手がけるインドネシア産コバルト、米関税回避=関係筋

3月17日、中国の鉱山会社、寧波力勤資源科技がインドネシアで生産したコバルトを、米企業が輸入している。写真は米アイダホ州のコバルト鉱山近くの斜面から出た残骸。昨年5月撮影(2025 ロイター/Carlos Barria)
Pratima Desai
[ロンドン 17日 ロイター] - 中国の鉱山会社、寧波力勤資源科技がインドネシアで生産したコバルトを、米企業が輸入している。中国からの直接の輸入品にトランプ米政権が課す関税の対象外となる。事情に詳しい関係者3人が明らかにした。
寧波のインドネシアでのコバルト生産は、今年の関税導入より前から行われている。同社がインドネシアで生産したコバルトは、昨年初めて米国に輸出された。一方、米国による中国・カナダ産への関税発動を受けて、米国の顧客により安く金属を販売するため、取引業者は関税がかからないインドネシアの立場を利用しているという。
寧波はコメント要請に応じなかった。インドネシアでは、中国企業がコバルト生産を牛耳っている。