ボリビア、エネルギー輸入に暗号資産利用へ ドルと燃料不足で

南米ボリビアの国営エネルギー企業YPFBは、深刻なドルと燃料の不足に対応し、エネルギー輸入代金の決済に暗号資産(仮想通貨)を利用する計画であることが3月12日、分かった。同社広報と政府高官がロイターに明らかにした。写真はYPFBのロゴ。ボリビアで2024年7月撮影(2025年 ロイター/Claudia Morales)
[ラパス 12日 ロイター] - 南米ボリビアの国営エネルギー企業YPFBは、深刻なドルと燃料の不足に対応し、エネルギー輸入代金の決済に暗号資産(仮想通貨)を利用する計画であることが12日、分かった。同社広報と政府高官がロイターに明らかにした。
ボリビアは天然ガスの輸出が何年間も減少しており、外貨準備が危険な水準まで落ち込んでいる。
YPFB広報はロイターに対し、需要を満たすためにデジタル資産を利用することを政府から認められ、燃料購入に暗号資産を使うシステムを整備済みだと説明。「今から、こうした(暗号資産の)決済が実行される」と述べた。政府報道官もそうした計画を認めた。
ボリビアはかつて天然ガスの埋蔵量が豊富で、何十年にもわたってエネルギーの純輸出国だった。しかし大規模な新規ガス田が発見されない中で生産量が減り、今では輸入に頼っている。