ウクライナ外相、ロシアの穀物船爆撃は「食料安保に対する攻撃」

3月12日、ウクライナのシビハ外相(写真)は、ロシアによる黒海の港オデーサでの穀物船爆撃で乗組員4人が死亡したことについて、世界の食糧安全保障に対する攻撃だと非難した。写真はポーランドのワルシャワで撮影(2025 ロイター/Kacper Pempel)
[12日 ロイター] - ウクライナのシビハ外相は12日、ロシアによる黒海の港オデーサでの穀物船爆撃で乗組員4人が死亡したことについて、世界の食糧安全保障に対する攻撃だと非難した。
同外相はXへの投稿で、爆撃された船はアルジェリアへ小麦を輸送中だったと説明。「アルジェリアやシリア、その他の国々にとって戦争がいかに近い問題であるかを示している」と主張した。
ウクライナのクレバ副首相は12日、通信アプリ「テレグラム」で、船はアルジェリア向けの小麦を積み込み中だったと指摘。シリア人4人が死亡し、シリア人1人とウクライナ人1人が負傷したと明らかにした。
黒海戦略研究所のアンドリー・クリメンコ氏はフェイスブックで、「ロシアは黒海経由の穀物回廊の流れを止め、自国の海上穀物輸送を増やすため、今後もウクライナの港への攻撃を強化するだろう」と投稿した。
ウクライナとロシアはともに主要な穀物輸出国。ウクライナの穀物回廊は2023年秋から運用されており、昨年12月時点で3500隻が9330万トンの貨物を輸出した。