クルド系勢力のシリア暫定政権合流、トルコが歓迎 安定に貢献

トルコのエルドアン大統領は、 クルド人勢力主体の民兵組織「シリア民主軍」(SDF)がシリア暫定政府に合流することで合意したことを歓迎するとし、合意事項の履行がシリアの安全と安定につながると指摘した。写真は、石油資源の豊富なシリア北東部のカミシュリの街並み。3月11日、シリアのカミシュリで撮影(2025年 ロイター/Orhan Qereman)
[アンカラ 11日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は、 クルド人勢力主体の民兵組織「シリア民主軍」(SDF)がシリア暫定政府に合流することで合意したことを歓迎するとし、合意事項の履行がシリアの安全と安定につながると指摘した。
シリア大統領府は10日、SDFがシリア暫定政府に合流するため、同政府との合意文書に署名したと発表した。
SDFはシリアでも有数の産油地帯である北東部を実効支配している。これまで暫定政府の統治下に置かれていなかった。トルコはSDFをクルド人武装勢力とのつながりを理由にテロ組織とみなしている。
エルドアン氏は「合意の完全な履行はシリアの安全と安定に貢献する。その恩恵を受けるのはシリアの全ての兄弟姉妹だ」と述べた。「われわれは隣国シリアの領土保全や単一構造の維持、統一と安定の強化を非常に重視している」と語った。
これに先立ち、トルコ政府高官は今回の合意を「慎重ながらも楽観視」しているとした上で、履行状況を注視すると述べた。