フィリピン副大統領弾劾訴追、下院で必要な支持確保

　２月５日、ドゥテルテ前大統領の長女、サラ・ドゥテルテ副大統領（写真）の弾劾訴追を求める申し立てが、下院議員の３分の１以上の支持を得た。２０２２年７月、マニラで撮影（２０２５年　ロイター/Lisa Marie David）

Mikhail Flores　Karen Lema

[マニラ ５日 ロイター] - ドゥテルテ前大統領の長女、サラ・ドゥテルテ副大統領の弾劾訴追を求める申し立てが５日、下院議員の３分の１以上の支持を得た。

下院のベラスコ事務総長は記者団に対し、副大統領の弾劾訴追に十分な数の署名が集まったと説明。「（弾劾訴追案は）本会議に提出され、承認されれば自動的に上院に送られる」と述べた。関係筋によると、これまでに２００人近い議員が同案に署名した。

弾劾の根拠は明らかにされていない。サラ氏は一貫して不正行為を否定し、弾劾訴追の動きは政治的な復讐だと主張している。

サラ氏の広報担当者は下院議員らによる弾劾訴追支持について「待ちの段階」だと述べた。

サラ氏はマルコス大統領と対立しており、不正支出を巡って下院で調査を受けている。昨年１１月には、自分が殺された場合にマルコス氏やその妻らを殺害するための殺し屋を雇ったとも発言し、物議を醸した。