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バイル仏首相、予算案を強行採択 内閣不信任案は否決の可能性

2025年02月04日(火)10時49分

フランスのバイル首相は2月3日の国民議会(下院)で、成立が遅れていた2025年の予算案を採決なしに強行採択した。1月28日、パリで撮影(2025年 ロイター/Gonzalo Fuentes)

Elizabeth Pineau Michel Rose

[パリ 3日 ロイター] - フランスのバイル首相は3日の国民議会(下院)で、成立が遅れていた2025年の予算案を採決なしに強行採択した。

バイル氏は議会での演説で、憲法49条3項を利用して投票なしで採決するとし、「われわれは正念場にいる。どの国も予算なしでは生き残れない」と訴えた。

マクロン大統領が昨年6月に解散総選挙に踏み切ったことから議会は二極化し、政局が行き詰った。

バルニエ前首相は昨年12月、与党が少数の下院で予算案を採決なしに採択。下院は内閣不信任決議を賛成多数で可決し、内閣は総辞職に追い込まれ、予算案も廃案になった。

野党で中道左派の社会党は3日、バイル内閣の不信任案を支持しないことを決定した。議会関係者がロイターに明らかにした。

極右の国民連合(RN)はバイル内閣についての決定をまだ明らかにしていないが、総辞職は求めないと見込まれている。バイル内閣が総辞職の危機をいったん回避できる可能性が大きくなってきた。

予算案は、財政赤字を24年の推定6%から5.4%まで削減することを目標としている。目標値は前政権下の5.0%から引き上げられた。

ロイター
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