ニュース速報
ワールド

パナマ運河、紛争時に中国が閉鎖する恐れ 米国務長官が警戒

2025年01月31日(金)10時12分

 1月30日、ルビオ米国務長官は、中国が米国との紛争時にパナマ運河を閉鎖するという緊急対応策を用意していることには「疑いの余地がない」と述べ、米国は国家安全保障上の脅威とみられる事態に対処すると強調した。写真は、トランプ米大統領に対する抗議デモ。同日、パナマ市で撮影(2025年 ロイター/Aris Martinez)

Matt Spetalnick

[ワシントン 30日 ロイター] - ルビオ米国務長官は30日、中国が米国との紛争時にパナマ運河を閉鎖するという緊急対応策を用意していることには「疑いの余地がない」と述べ、米国は国家安全保障上の脅威とみられる事態に対処すると強調した。

パナマ運河は米国が建設し、1999年にパナマに返還するまで管理してきた。トランプ米大統領は就任演説で、パナマ政府が運河返還時の協定に違反し、中国に運営を譲り渡したと批判した。一方、パナマ政府はこれを否定している。

ルビオ氏はメーガン・ケリー・ショーのインタビューに応じ、パナマ運河に対する中国の影響についてトランプ氏の懸念を改めて示した。

パナマ運河は、香港企業、長江和記実業(CKハチソンホールディングス)の子会社が運河の両端にあたる太平洋側の港と大西洋側の港の運営権を握る。

ルビオ氏は長江和記実業について、「(中国)政府の指示は何でも従わなければならない」ため米国にとってのリスクだと指摘。「もし紛争時に中国政府がパナマ運河を閉鎖するよう指示すれば、そうせざるを得なくなるだろう。実際、中国にそのような緊急対応策があることを全く疑っていない。これは直接的な脅威だ」と懸念を示した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米首都の空中衝突、旅客機のブラックボックス回収 6

ワールド

アフリカなどの途上国、中期デフォルトリスクが上昇=

ビジネス

商船三井の今期、純利益を500億円上方修正 期末配

ビジネス

大和証Gの10-12月期、純利益は63.9%増の4
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 4
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 5
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 6
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 7
    「やっぱりかわいい」10年ぶり復帰のキャメロン・デ…
  • 8
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 9
    空港で「もう一人の自分」が目の前を歩いている? …
  • 10
    フジテレビ局員の「公益通報」だったのか...スポーツ…
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 8
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 9
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 10
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 5
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中