米南部、記録的寒波と吹雪で少なくとも12人死亡 9万戸超が停電
1月としては記録的な寒波が米南部のメキシコ湾岸を襲い、テキサス州公安局によると同州ザバラ郡で21日未明に高速道路「57号線」での事故で5人が亡くなるなど少なくとも12人が死亡した。写真は、雪に覆われたヒューストンのハーマン公園。同日、ヒューストンで撮影(2025年 ロイター/Evan Garcia)
Rich McKay Georgina McCartney
[アトランタ 22日 ロイター] - 1月としては記録的な寒波が米南部のメキシコ湾岸を襲い、テキサス州公安局によると同州ザバラ郡で21日未明に高速道路「57号線」での事故で5人が亡くなるなど少なくとも12人が死亡した。極寒により同州オースティンで2人死亡し、アラバマ州とジョージア州でも死者が出た。
国立気象局は22日に約2000万人が住む南部全体で冬期気象注意報と警報を発令し、凍傷や低体温症のリスクや、道路移動の危険性を警告した。同局によると、22日の最低気温は南部ウェストバージニア州デービスでの華氏マイナス27度(摂氏マイナス32度)だった。
同局は「極寒の気温と歴史的な大積雪、北側の地域と比べて道路の除雪機械が不足しているため、影響は数日間続く可能性がある」と説明した。
停電状況追跡サイト「パワーアウテージ・ドット・US」によると、テキサス州東部からジョージア州、フロリダ州にかけて計9万戸超の家庭や企業が停電している。多くの学校や地方自治体が閉鎖された。
テキサス州のヒューストンのジョージ・ブッシュ国際空港、ダラス・フォートワース国際空港などは22日早朝まで一時閉鎖された。航空機の運航状況を追跡するウェブサイト「フライトアウェア」によると、南東部を中心に国内線1400便超が欠航し、1200便が遅延した。
米国の液化天然ガス(LNG)企業、フリーポートLNGは21日、給電に問題が起きたためテキサス州の輸出プラントを21日に閉鎖し、電力供給が安定するまで操業を停止すると発表した。
ヒューストンでは、1960年代以来となる10センチの積雪があった。ニューオーリンズの一部では記録的な25センチの雪が積もり、観光地で知られる旧市街フレンチ・クオーター近くのバーボン・ストリートは21日に真っ白になった。