貿易戦争や産業戦争に勝者はない、駐米中国大使が演説
11月8日、中国の謝鋒駐米大使(写真)は、米大統領選でトランプ前大統領の勝利が決まった後に米中ビジネス評議会の夕食会で演説し、関税戦争や貿易戦争に勝者はおらず、科学技術戦争や産業戦争にも勝者はいないと述べた。写真は昨年5月、米ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)
[北京 8日 ロイター] - 中国の謝鋒駐米大使は、米大統領選でトランプ前大統領の勝利が決まった後に米中ビジネス評議会の夕食会で演説し、関税戦争や貿易戦争に勝者はおらず、科学技術戦争や産業戦争にも勝者はいないと述べた。
大使は米国企業の対中投資や中国進出を奨励。気候変動や人工知能(AI)など国際的な課題を巡る対話と協力の強化を期待していると語った。
大使館のウェブサイトに講演内容が掲載された。トランプ氏や大統領選への直接の言及はなかった。
大使は「中国と米国は協力を通じて多くの素晴らしいこと、良いことを実現できる。協力のリストをどんどん増やすべきだ」と発言。マクドナルドの過去1年間の新規出店数は中国が最多で、世界全体の約6割を占めたと指摘。上海には世界の主要都市で唯一、スターバックスのカフェが1000店舗以上あると述べた。
「双方に有益な協力というサクセスストーリーは多ければ多いほどよい」とし、両国の相違は「拒絶や対立の口実」ではなく、交流や相互学習の原動力となるべきであり、それぞれの国の成功が互いのチャンスになると語った。