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米国務長官は辞任否定、大統領を「能なし」批判との報道言及せず
10月4日、ティラーソン米国務長官は4日、辞任を検討したことはないとし、トランプ大統領が掲げる政策に現在も就任時と同様にコミットしていると述べた。写真はワシントンで同日撮影(2017年 ロイター/Yuri Gripas)
[ワシントン 4日 ロイター] - ティラーソン米国務長官は4日、辞任を検討したことはないとし、トランプ大統領が掲げる政策に現在も就任時と同様にコミットしていると述べた。ただ、トランプ氏を「能なし(moron)」と呼んだとするNBCの報道については直接的な言及を避けた。
国務省はその後、ティラーソン氏はそのような言葉を使用していないと否定した。同省のナウアート報道官は、記者会見で「国務長官は誰に関してもそのような言葉は使わない。長官はそのようなことは言わなかった」と語った。
NBCは関係筋の話として、国防総省で開かれた安全保障チームと閣僚らとの会合でティラーソン氏がトランプ氏を「能なし」と呼んで批判したと報じた。ティラーソン氏とトランプ大統領との間の緊張が高まったことを受け、ペンス副大統領を含む政権高官が7月、ティラーソン氏に辞任しないよう説得していたと伝えている。
ティラーソン氏はこの報道を受けて国務省で急きょ記者会見し、「辞任を検討したことはない」とし、「トランプ大統領が自身の目標達成に向け役に立つと考える限り、国務長官のポストにとどまる」と表明。
「辞任を検討したことはないため、ペンス副大統領が思いとどまるよう説得したこともない」とし、「われわれの大統領、およびわれわれの国の成功に対し、現在も国務長官就任の要請を受諾した時と同様に強くコミットしている」と述べた。
トランプ氏については「賢明な人物だ。彼は結果を出すことを要求する」と指摘した。ただ、NBCの報道にあったようにトランプ氏を「能なし」と呼んだかについては、「そのような取るに足らない事については話をしない」とし、直接言及しなかった。
ナウアート報道官は、ティラーソン氏とトランプ氏がこの日、話をしたことを明らかにし、「良い会話」だったと指摘した。
トランプ氏はラスベガスで記者団に対し、「彼の発言を聞いて光栄に思う。あれは偽ニュースだ。NBCがでっち上げた。レックス(ティラーソン氏)を完全に信頼している」と語った。
ペンス副大統領も声明で、辞任を巡りティラーソン氏と話し合ったことは一度もないと述べた。
トランプ大統領はまた、ツイッターでNBCに対し謝罪を要求していた。これに対しNBCニュースのアンカー、ハリー・ジャクソン氏は「ティラーソン長官は報道内容の主要な点について直接否定していないため、NBCは謝罪しない」とツイートした。今回の報道に関わった複数のNBCの記者はMSNBCに対し報道内容は真実だと語っている。
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