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イラク首相、モスルで「イスラム国」に勝利宣言 結束呼び掛け
7月10日、イラクのアバディ首相は、北部モスルで過激派組織「イスラム国(IS)」との戦いに勝利したと宣言した。写真は、首相の発表を受け、勝利を祝う市民ら。モスルで撮影(2017年 ロイター/Khalid al Mousily)
[モスル/アルビル(イラク) 10日 ロイター] - イラクのアバディ首相は10日、北部モスルで過激派組織「イスラム国(IS)」との戦いに勝利したと宣言した。
ISは2014年にモスルを制圧し、「国家樹立」を宣言。イラク軍、クルド人勢力、イスラム教シーア派民兵は昨年10月にモスル奪還作戦を開始し、米軍主導の有志連合が支援してきた。
首相は国営テレビで放送された演説で「偽りのテロリスト国家は失敗し、崩壊した」と強調し、兵士らと有志連合に謝意を示した。
その上で、社会の安定やIS組織の一掃などの任務がまだあり、「これには情報・治安面での努力と、ISとの戦いを可能にした結束が必要だ」と語り、イラク国旗を掲げた。
アバディ首相は9日にモスル入りし、軍司令官らを祝福した。
有志連合は声明で、イラク軍がモスルを奪還したと発表。ただ、一部地域で爆発物を処理する必要があり、ISの残党がいる可能性があると指摘した。
また、モスルが奪還されてもISの脅威は続いているとし、米軍のタウンゼンド中将は「イラク全土でISを掃討し、ISの勢力拡大を許した状況を復活させないために」イラク国民の結束を求めた。
トランプ米大統領はイラクを祝福し、ISは長くは存続しないと述べた。ティラーソン米国務長官は、モスルでの勝利がISとの戦いで「重要な節目」になると語った。
国連のグランデ人道調整官(イラク担当)は、人道の危機はまだ終わっておらず、支援を必要とする人々がいると指摘した。