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OPEC総会、生産枠で合意できず イランが削減検討せずと主張
12月4日、OPEC総会は、生産枠について合意を得られないまま終了した。総会の会場のようす(2015年 ロイター/Heinz-Peter Bader)
[ウィーン 4日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)が4日にウィーンで開いた総会は、生産枠について合意を得られないまま終了した。総会後に公表した声明には生産目標に関する記述はなく、加盟国は現在の生産枠に沿って生産を続けるとみられる。
今回の総会では、イランが西側諸国の制裁措置により抑制されていた原油生産を回復させるまで生産枠の削減を検討しないと主張。
OPECのバドリ事務局長は、核協議の合意に伴う対イラン制裁の解除後にイランがどの程度原油の供給を増加させるか現時点で予測することは不可能なため、OPECは生産枠について合意できなかったと説明した。
イランのザンギャネ石油相は総会後、記者団に対し「生産枠に関する決定はない」と述べた。
大半の出席者は記者団にコメントせずに会場を後にした。
これを受け、原油先物相場は値下がり。北海ブレント先物は2%近く下落し、バレル当たり43ドルで清算。8月につけた6年半ぶり安値に迫った。
米原油先物は39.97ドルと、約2%値下がりした。
ゴールドマン・サックスなどは、原油価格は一段安の展開になるとし、バレル当たり20ドルまで下落する可能性があると指摘する。