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山田元農相がTPP違憲・差し止め訴訟、「知る権利を侵害」

2015年06月02日(火)17時44分

[東京 2日 ロイター] - 山田正彦元農相は2日、環太平洋連携協定(TPP)交渉において、国は憲法の保障する「国民の知る権利」を侵害しているとし、交渉の差し止めなどを求め、5月15日に東京地裁に提訴したことを明らかにした。日本外国特派員協会で会見を開き発表した。

山田氏によると、原告総数は現役国会議員8人を含む1063人。TPP交渉の差し止め、交渉が違憲であることの確認、および損害賠償を求めている。また、交渉が秘密裏に行われていることは国民の知る権利を侵害していると主張している。

同氏は「TPPが妥結されれば、食の安全、遺伝子組み換え食品問題など、国民の生活、国の形を大きく変えてしまう危険性がある」と指摘。TPP交渉の今後の成り行きにかかわらず、裁判を続けていく姿勢を強調した。

同氏はTPP交渉が始まった当初から一貫して反対の姿勢を示し、2011年には国会議員約250人で「TPPを慎重に考える会」を結成した。

会見に同席した岩月浩二弁護士によると、裁判継続中にTPP交渉が妥結された場合、交渉の無効を訴え、再交渉と損害賠償を請求していくことになるという。

(宮崎亜巳)

ロイター
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