ニュース速報

ワールド

南シナ海で建設する人工島、防衛・民間向けに利用=中国外務省

2015年04月10日(金)08時45分

 4月9日、中国外務省は領有権が争われている南シナ海で建設を進める島について、防衛と民間向けサービスに利用する方針を明らかにした。写真はデジタルグローブ提供の衛星写真、南シナ海のミスチーフ礁で3月16日撮影。

[ワシントン 9日 ロイター] - 中国外務省は9日、領有権が争われている南シナ海で建設を進める島について、防衛と民間向けサービスに利用する方針を明らかにした。

中国外務省の華春瑩報道官は会見で、スプラトリー諸島(南沙諸島)での埋め立て・建設作業の必要性に言及。陸から離れた海域で台風のリスクを考慮しているため、と述べた。

同報道官は「われわれは、航海や探査・救助活動、あるいは海洋気象予想のサービス、漁業関連サービスなどの支援に、シェルターを建設している」とした。

報道官は島や岩礁が、軍事面での防衛目的にもかなうとの見方も示した。「関連の建設作業は完全に中国の主権の範囲内」との認識を示し、「正当、妥当かつ合法で、他国に影響を及ぼすことはなく、対抗する目的もない」と語った。

一方、米国のオバマ大統領は9日、南シナ海周辺の小規模な国を振り回すために、中国がその「規模と影響力」を利用していることを懸念していると述べた。

また、「この問題の外交解決は可能。フィリピンやベトナムの規模が中国ほどではないという理由だけで、ないがしろにできるわけではない」と指摘した。

米国務省はこの日、中国の埋め立て作業について、域内の懸念を拡大させているとの見方を示した。

*情報、およびカテゴリーを追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国乗用車販売、8月は5カ月連続減少 新エネ車は好

ビジネス

EU経済再生、大規模な投資と改革必要=ドラギ氏報告

ワールド

台湾輸出、8月は予想上回る伸びで過去最高 米国向け

ビジネス

アングル:国内勢が過去最大の対外投資、拭いきれぬ円
MAGAZINE
特集:日本政治が変わる日
特集:日本政治が変わる日
2024年9月10日号(9/ 3発売)

派閥が「溶解」し、候補者乱立の自民党総裁選。日本政治は大きな転換点を迎えている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 2
    【現地観戦】「中国代表は警察に通報すべき」「10元で7ゴール見られてお得」日本に大敗した中国ファンの本音は...
  • 3
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が増加する」農水省とJAの利益優先で国民は置き去りに
  • 4
    ロシア国内の「黒海艦隊」基地を、ウクライナ「水上…
  • 5
    メーガン妃が自身の国際的影響力について語る...「単…
  • 6
    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…
  • 7
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 8
    メーガン妃の投資先が「貧困ポルノ」と批判される...…
  • 9
    森に潜んだロシア部隊を発見、HIMARS精密攻撃で大爆…
  • 10
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組…
  • 1
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 2
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン」がロシア陣地を襲う衝撃シーン
  • 3
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 4
    中国の製造業に「衰退の兆し」日本が辿った道との3つ…
  • 5
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組…
  • 6
    大谷翔平と愛犬デコピンのバッテリーに球場は大歓声…
  • 7
    【現地観戦】「中国代表は警察に通報すべき」「10元…
  • 8
    エルサレムで発見された2700年前の「守護精霊印章」.…
  • 9
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が…
  • 10
    死亡リスクが低下する食事「ペスカタリアン」とは?.…
  • 1
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 2
    寿命が延びる「簡単な秘訣」を研究者が明かす【最新研究】
  • 3
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 4
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すれば…
  • 5
    ハッチから侵入...ウクライナのFPVドローンがロシア…
  • 6
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 7
    日本とは全然違う...フランスで「制服」導入も学生は…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
  • 10
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中