日経平均は4日続伸し一時3万6000円回復、米中摩擦緩和期待で 個別物色も

4月28日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比134円25銭高の3万5839円99銭と、4日続伸して取引を終えた。都内で2020年10月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Hiroko Hamada
[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比134円25銭高の3万5839円99銭と、4日続伸して取引を終えた。米中の貿易摩擦緩和への期待が高まり、底堅い展開となった。朝方には一時、節目の3万6000円台を回復。企業決算を手掛かりにした個別物色も活発だった。ただ、買いが一巡した後は伸び悩み、もみ合いが続いた。
日経平均は前営業日比257円高でスタートした後、上げ幅を広げ前場序盤に一時369円高の3万6075円26銭まで上昇し4月1日以来の高水準を付けた。指数寄与度の大きい銘柄や主力企業の一角が堅調だった。決算を受けた個別物色も活発となった。
買いが一巡した後は伸び悩み、一進一退が継続。後場は一段と見送りムードが強まった。市場では「あすが祝日で休場となるほか、今週は日米の決算発表が相次ぐため様子見姿勢が強い」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。
日経平均は4月初旬の急落前の水準まで戻してきているが、目先は上値が重くなるとの見方も指摘も聞かれる。SMBC信託銀行の投資調査部長・山口真弘氏は「米関税の影響を完全に織り込むことは難しく、企業業績の下方修正リスクも意識される。株主還元策を発表した企業にはポジティブな動きもみられるが、買いが持続するかは不透明ではないか」と話している。
TOPIXは0.86%高の2650.61ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.86%高の1364.11ポイントで終了。東証プライム市場の売買代金は4兆7221億6900万円だった。東証33業種では、輸送用機器、建設、銀行など27業種が値上がり。繊維製品、証券、商品先物取引、電気機器など6業種は値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.61%高の671.94ポイントと、小幅に続伸した。
個別では、前週末に決算と自社株買いを発表した信越化学工業が6%超高。愛知製鋼は16%超高で値上がり率第2位。豊田自動織機は22%超高でストップ高だった。非上場化を検討していることが分かったと報じられたことが手掛かりとなった。
指数寄与度の大きいファーストリテイリングは2%超高、主力のトヨタ自動車は3%超高だった。一方、アドバンテストは4%超安で軟調だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり1107銘柄(67%)に対し、値下がりが487銘柄(29%)、変わらずが39銘柄(2%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 35839.99 +134.25 35962.80 35,773.49─36
,075.26
TOPIX 2650.61 +22.58 2648.04 2,644.16─2,6
67.11
プライム市場指数 1364.11 +11.59 1362.63 1,361.03─1,3
72.41
スタンダード市場指数 1273.37 +10.98 1267.63 1,267.42─1,2
73.79
グロース市場指数 857.64 +4.98 855.79 854.85─861.2
5
グロース250指数 671.94 +4.10 670.27 669.49─675.0
6
東証出来高(万株) 201503 東証売買代金(億円) 47221.69