米国との貿易協定締結は急がない=リーブス英財務相

リーブス英財務相は4月23日、米国との貿易協定締結は急いでいないとし、食品基準で譲歩することはないと明言した。3月26日、ロンドンで代表撮影(2025年 ロイター)
[ワシントン 23日 ロイター] - リーブス英財務相は23日、米国との貿易協定締結は急いでいないとし、食品基準で譲歩することはないと明言した。
ワシントンで記者団に「急ぐつもりはなく、国益にかなう適切な協定を結びたいと考えている。米国も合意を望んでいることは明らかで、協議は継続中だ」と述べた。
リーブス氏は世銀・国際通貨基金(IMF)春季会合出席のためワシントンに滞在中で、米国による輸入関税引き下げに向けた協議で進展を図りたい考え。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は22日、米国は英国に牛肉などの農産物の輸入規制緩和のほか、製品に対する関税やその他の非関税障壁の削減を求めていると報じた。
リーブス氏は「食品基準を緩和するつもりはない。その点は明確に伝えており、米側はそれを尊重し理解している。従って今回の協議の議題ではない」と述べた。
WSJはまた関係者の話として、米国は英国に自動車の輸入関税を10%から2.5%に引き下げるよう求めていると報じた。
リーブス氏は詳細についてはコメントを避けたが、英国が自動車などの主要部門における非関税障壁やソーシャルメディア規制に関して譲歩を迫られているとの見方に反論した。
「外国政府の要求に基づいて基準を変更するつもりはない。食品基準、デジタルサービス、自動車基準に関する議論や決定は、英政府が行うものだ」と述べた。