インド、一部鉄鋼輸入に一時的関税 中国からの安価な輸入抑制へ

4月21日、インドは、一部の鉄鋼輸入に12%のセーフガード関税を課すと発表した。写真は、インドののディーンダヤル港に荷降ろしされた鋼鉄コイル。4月5日、グジャラート州、カンドラで撮影(2025年 ロイター/Amit Dave)
Neha Arora Surbhi Misra
[ニューデリー 21日 ロイター] - インドは21日、一部の鉄鋼輸入に12%のセーフガード関税を課すと発表した。一時的な措置で、主に中国からの安価な輸入品の急増を抑制するのが狙い。
インドでは近年、中国からの大量の鉄鋼輸入を受けて一部の国内製鉄所が規模縮小や人員削減検討を迫られ、政府は国内産業保護のため輸入制限措置を検討してきた。
インド財務省の公式命令によると、関税は「撤回、置き換え、または修正」が行われない限り、21日から200日間有効。
安価な鉄鋼輸入を巡っては、トランプ米大統領が今月に貿易相手国に対する広範な関税を発表する前から問題となっており、今回の措置の背景にある調査は昨年12月に開始されていた。
インドのクマラスワミ鉄鋼相は声明で、今回の措置は輸入急増による悪影響から国内鉄鋼メーカーを保護することが目的で、これにより市場での公正な競争が確保されると説明した。
セーフガード関税は主に中国を対象としている。中国は2024/25年度のインド向け鉄鋼輸出が韓国に次いで2位だった。