金融政策変更の差し迫った必要なし、関税の影響見据え=NY連銀総裁

米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は17日、「金融政策は適切な位置にある」としつつも、トランプ政権の関税措置がインフレを加速させると同時に成長を鈍化させ、失業率を押し上げる公算が大きいため、近い将来において「金利政策を変更する必要はない」という見解を示した。(2025年 ロイター/Andrew Kelly)
[ニューヨーク 17日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は17日、「金融政策は適切な位置にある」としつつも、トランプ政権の関税措置がインフレを加速させると同時に成長を鈍化させ、失業率を押し上げる公算が大きいため、近い将来において「金利政策を変更する必要はない」という見解を示した。
ウィリアムズ総裁はFOXビジネスのインタビューで、関税がどの程度インフレを加速させると想定しているかについては言及しなかったものの、「関税は今年確実に価格とインフレに影響を及ぼすだろう」と語った。
その上で「一時的な価格の変動がより根強いインフレ高進につながらないようにする必要がある」と強調。「インフレを2%に戻し、それを持続的に達成する必要がある」とし、インフレ期待の抑制が引き続き重要という認識を示した。
経済見通しにはかなりの不確実性があるとした上で、失業率が現在の4.2%から4.5─5%近辺に上昇し、成長率は今年、1%を下回る可能性が高いという見通しを改めて示した。
ただ「これは景気後退ではない。過去数年間に比べて見通しが鈍化し、成長が鈍化しているだけだ」とした。