午前の日経平均は続伸、米株上昇や円高一服受け幅広く物色

4月15日、前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比302円66銭高の3万4285円02銭と続伸した。写真は同日、都内の株価ボード前で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Fumiya Mizuno
[東京 15日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比302円66銭高の3万4285円02銭と続伸した。前日の米国株式市場が上昇したことや円高一服を受け、幅広く物色されて上値を追う展開となった。前営業日比一時476円64銭高の3万4459円00銭まで上昇。ただ、その後は半値戻しの水準が上値の目安として意識され戻り売りが警戒されたことから、中盤からは伸び悩んだ。
トランプ米大統領が14日、メキシコやカナダから輸入する自動車・部品に対する25%の追加関税の一部見直しを検討していることを明らかにし、相互関税に関する不安後退が買い戻しを誘っている。ドル安/円高が緩んだことも好感され、自動車株が物色された。
一方、上値に対して慎重な様子がうかがえる。環境面では相互関税に関する日米交渉の行方が気にされるほか、テクニカル面では半値戻しの水準近辺が重いと意識されているようだ。
直近の戻り高値は、3月26日の高値3万8220円69銭から4月7日の直近安値3万0792円74銭まで押した幅の半値戻しの3万4506円71銭。市場では「やはり半値戻しが戻りの強力な節目となっている。ここを突破できるかどうかが今後を読む上でのポイントになりそうだ」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)との声が聞かれた。
TOPIXは1.11%高の2516.10ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆6526億2500万円だった。
東証33業種では、値上がりは輸送用機器、ゴム製品、非鉄金属機械や空運など15業種、値下がりは電気・ガス業、空運業など8業種だった。
個別銘柄では、トヨタ自動車、三菱重工業、ソフトバンクグループなどが高い一方、前日に決算を発表したJ.フロント リテイリングが軟調となったほか、ディスコなど半導体関連株の一角もさえない。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが975銘柄(59%)、値下がりは585銘柄(35%)、変わらずは76銘柄(4%)だった。