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貿易摩擦、株価の大幅調整につながる可能性 IMFが警告

2025年04月14日(月)19時02分

 4月14日、 国際通貨基金(IMF)は世界金融安定性報告書の内容の一部を公表し、貿易摩擦などの主要な地政学リスクは株価の大幅な調整を引き起こす可能性があるとの見方を示した。写真はIMFのロゴ。バリ島・ヌサドゥアで2018年10月撮影(2025年 ロイター/Johannes P. Christo)

Andrea Shalal

[ワシントン 14日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は14日、世界金融安定性報告書の内容の一部を公表し、貿易摩擦などの主要な地政学リスクは株価の大幅な調整を引き起こす可能性があるとの見方を示した。その結果、市場のボラティリティーが高まり、金融の安定性が脅かされる可能性があると警告した。

トランプ米大統領が発表した関税など具体的な例には言及しなかった。しかし、紛争、戦争、テロ攻撃、軍事費、貿易制限といったニュースに基づいたリスク指標が、2022年以降高まっていると指摘した。

付随するブログで、金融機関に対して地政学リスクによる損失に対処するため十分な資本と流動性を保持するよう促し、ストレステストやその他の分析を活用してそうしたリスクを特定し管理するよう求めた。

IMFは報告書で、戦争や外交上の緊張、テロなどの大きなリスクイベントは、全国ベースの株価を月平均1%ポイント押し下げ、新興市場では平均2.5%ポイント押し下げることが調査で判明したとした。

21日の週に開く世界銀行との春季会合で全体の報告書を発表する。今回の会合ではトランプ大統領の関税が議論の中心になる見通し。

ロイター
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