米関税強化、新興国社債の36%に「重大な」影響

4月2日、トランプ米大統領が輸入品への関税を強化していることの影響を分析した米JPモルガンの報告書は、新興国社債指数(CEMBI EM)を構成する750社超のうち36%が「重大な」影響を受ける可能性があると指摘した。3月5日、メキシコのシウダーフアレスで撮影(2025年 ロイター/Jose Luis Gonzalez)
Marc Jones
[ロンドン 2日 ロイター] - トランプ米大統領が輸入品への関税を強化していることの影響を分析した米JPモルガンの報告書は、新興国社債指数(CEMBI EM)を構成する750社超のうち36%が「重大な」影響を受ける可能性があると指摘した。中国とメキシコの企業もこれらに含まれる。
また、「重大な」影響を受ける可能性がある社債は16%となった。
最も大きな影響を受ける業種は工業の9%で、次いで金属・鉱業が6.5%となっている。
一方、新興国社債を保有するために投資家が求める上乗せ金利の平均金利プレミアム(スプレッド)は最近数週間に190ベーシスポイント(bp)から226bpへ上昇したものの、2010年以降の平均の320bpを依然下回っている。
このため、報告書は今のところ米国の景気後退を引き起こすような厳しい関税を織り込んでいることを示唆していないとの見方を示した。
ただ、景気後退懸念が強まった場合、スプレッドは300bpに近づく可能性がある。第1次トランプ政権が貿易摩擦に火をつけた2018年には、新興国社債のスプレッドが約9カ月間に60%に相当する132bp拡大していた。
今回の報告書によると、アジアで影響を受ける割合は21%と比較的小さくなった。新興国社債のうちアジアは40%強を占めており、トランプ氏が導入した関税強化の影響を受ける可能性がある半導体を含めたハイテク輸出企業が多い。
中南米の企業では、関税強化の動きで最も脆弱なのはメキシコだ。メキシコは輸出の80%弱を米国向けが占めている。