午前の日経平均は続伸、米株高を好感 配当狙いの買いも

3月13日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比354円73銭高の3万7173円82銭と続伸した。写真は都内にある東京証券取引所で2020年10月撮影(2025 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Noriyuki Hirata
[東京 13日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比354円73銭高の3万7173円82銭と続伸した。米国市場でインフレ加速への過度な懸念が緩和してハイテク株高となったことを好感する買いが優勢だった。寄与度の高い半導体関連株が総じて堅調で、指数をけん引した。年度末を見据えて配当狙いの買いも流入したとみられている。
日経平均は262円高で寄り付いた後、一時507円高の3万7326円27銭に上値を伸ばした。東京エレクトロンやアドバンテスト、ソフトバンクグループといった半導体関連株が総じて堅調で、3銘柄で日経平均を170円程度押し上げた。前日の米ハイテク株高に加え、時間外取引の米株先物が小幅ながらプラスで推移し投資家心理を支援した。
一方、トランプ関税や米景気悪化への警戒感が引き続きくすぶっており、買い一巡後は高値圏でのもみ合いとなった。市場では「株価の下押しは全体的に一巡した様子がある。トランプ関税などへの警戒感はあるが、売られすぎからの戻りを試す地合いといえる」(岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長)との声が聞かれた。
国内金利は低下したが、セクター別で保険と銀行が値上がり率上位に入っており、年度末が意識される中で「配当狙いの買いも入っていそうだ」(岩井コスモの林氏)との見方があった。
TOPIXは0.88%高の2718.63ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0976億5400万円だった。東証33業種では、値上がりは保険や石油・石炭製品、銀行など30業種、値下がりは輸送用機器と食料品、空運の3業種だった。
政策保有株の売却益を計上すると発表したイビデンが株主還元への期待から買われたほか、牛丼の値上げを発表したゼンショーHLDGが堅調。東京海上ホールディングスはしっかりだった。一方、ダイキン工業や村田製作所は軟調。トヨタ自動車は小安かった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1110銘柄(67%)、値下がりは463銘柄(28%)、変わらずは64銘柄(3%)だった。