ニュース速報
ビジネス

米国株式市場=続伸、トランプ氏の関税方針やFOMC議事要旨を消化

2024年11月27日(水)07時30分

 11月26日、 米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合主導で続伸して取引を終えた。 ニューヨーク証券取引所前で2021年1月撮影(2024年 ロイター/Mike Segar)

Saeed Azhar Johann M Cherian Purvi Agarwal

[26日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合主導で続伸して取引を終えた。トランプ次期大統領の関税方針や連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を消化する中、テクノロジー株が買われた。

米連邦準備理事会(FRB)が26日公表した11月6─7日のFOMC議事要旨ではどの程度の追加利下げが必要かを巡って意見が分かれていたことが分かった。

一方、今後数週間の金融政策の展開について具体的な指針を控える時期であるとの点で見解が一致していたことも示された。

ハリス・ファイナンシャル・グループのマネジングパートナー、ジェイミー・コックス氏は「議事要旨は、利下げが来週実施され、来年にかけても続けられるという私の見方を変えるものではなかった」と述べた。

トランプ氏は25日、就任初日にメキシコとカナダからの全ての輸入品に25%の関税を課し、中国からの輸入品に追加で10%の関税を課すと表明した。

これを受け、メキシコ、米国、カナダにまたがる高度に統合されたサプライチェーンを持つ自動車大手フォード・モーターとゼネラル・モーターズ(GM)が下落した。GMは9%近く下げた。

ダコタ・ウェルスのシニアポートフォリオマネジャー、ロバート・パブリク氏は「懸念されるのは一部の製品が割高になり、それらの製品を海外で製造している可能性のある企業の収益が減少することだ」と指摘。

「投資家は来年1月以降に向けてポジションを取ろうとしているが不透明なため、市場は一進一退となることが多い」と語った。

この日はマイクロソフトやアップルなど大型株が買われ、情報技術セクターとナスダックを押し上げた。マイクロソフトは2%強上昇した。

ウェルズ・ファーゴは0.6%高と、低迷する銀行株の中で上げが目立った。偽口座を巡るスキャンダルに関連した問題解決を受け、同行が来年の資産上限引き上げに向けた規制当局による審査の最終段階にあるとロイターが報じた。

肥満治療試験薬が期待に届かなかったバイオ医薬品会社アムジェンは4.8%下落し、ダウ工業株30種を圧迫した。

イーライリリーは4.6%上昇。バイデン大統領が抗肥満薬について、高齢者向け公的医療保険「メディケア」と低所得層向け公的医療保険「メディケイド」の適用拡大を提案したことを受けた。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.57対1の比率で上回った。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 44860.31 123.74 0.28 44614.89 44903.01 44426.66

前営業日終値 44736.57

ナスダック総合 19174.3 119.46 0.63 19109.08 19184.4 19100.73

前営業日終値 19054.84

S&P総合500種 6021.63 34.26 0.57 6000.03 6025.42 5992.27

前営業日終値 5987.37

ダウ輸送株20種 17697.09 -57.29 -0.32

ダウ公共株15種 1079.88 13.93 1.31

フィラデルフィア半導体 4927.56 -60.36 -1.21

VIX指数 14.1 -0.5 -3.42

S&P一般消費財 1782.17 15.92 0.9

S&P素材 592.25 -4.01 -0.67

S&P工業 1213.22 1.84 0.15

S&P主要消費財 896.6 5.77 0.65

S&P金融 849.61 1.74 0.21

S&P不動産 281.29 1.47 0.53

S&Pエネルギー 722.29 -1.66 -0.23

S&Pヘルスケア 1701.24 7.59 0.45

S&P通信サービス 329.05 2.63 0.81

S&P情報技術 4567.66 36.26 0.8

S&P公益事業 419.01 6.44 1.56

NYSE出来高 9.63億株

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 38355 - 135 大阪比

シカゴ日経先物12月限 円建て 38330 - 160 大阪比

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏の政権移行チーム、米朝首脳会談を検討=関

ビジネス

石破首相がバイデン米大統領に書簡、日鉄のUSスチー

ビジネス

日経平均は続落で寄り付く、円高が重し 主力株安い

ワールド

パキスタン、元首相の釈放を求める抗議デモ激化 数百
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    放置竹林から建材へ──竹が拓く新しい建築の可能性...日建ハウジングシステムの革新
  • 4
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 5
    こんなアナーキーな都市は中国にしかないと断言でき…
  • 6
    早送りしても手がピクリとも動かない!? ── 新型ミサ…
  • 7
    「健康食材」サーモンがさほど健康的ではない可能性.…
  • 8
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 9
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 10
    トランプ関税より怖い中国の過剰生産問題
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 6
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 7
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 8
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中