ニュース速報
ビジネス

著名投資家バフェット氏、死後に残る資産の99.5%を慈善信託に寄付

2024年11月26日(火)13時17分

米投資会社バークシャー・ハサウェイを率いる著名投資家のウォーレン・バフェット会長(94=写真)が、死後に自身の資産を寄付するための準備を進めている。米誌フォーブスが現在の価値で1500億ドルを超えると評価しているバフェット氏の資産に関し、死後は残余資産の99.5%を娘と2人の息子が監督している慈善信託に寄付する予定だ。5月撮影(2024年 ロイター/Scott Morgan)

Jonathan Stempel

[25日 ロイター] - 米投資会社バークシャー・ハサウェイを率いる著名投資家のウォーレン・バフェット会長(94)が、死後に自身の資産を寄付するための準備を進めている。米誌フォーブスが現在の価値で1500億ドルを超えると評価しているバフェット氏の資産に関し、死後は残余資産の99.5%を娘と2人の息子が監督している慈善信託に寄付する予定だ。

バフェット氏は25日のバークシャー株主宛ての書簡で、娘のスージー氏(71)、息子のハワード氏(69)、ピーター氏(66)が監督できない場合には、3人の後継者候補が指定されていることも明らかにした。

バフェット氏は書簡で「私は王朝を設けたいと思ったことは決してなく、子どもたちの世代を超えた計画を追求したこともない」としながらも、「これらの後継者たちは待機リストに載っている。スージー、ハウイー(ハワード氏)、ピーターが私の全ての資産を使い果たしてくれることを願っている」としたためた。

また、経営から退く意向がないことも書簡で示唆した。

バフェット氏は25日、11億4000万ドル相当となるバークシャー株(クラスA株1600株相当)を4つの家族財団に寄付した。

バフェット氏はこれで、米マイクロソフト共同創業者ビル・ゲイツ氏らが立ち上げた慈善団体に寄付した2006年以来、計580億ドル超を寄付したことになる。現在も14.4%のバークシャー株を保有しており、存命中は5つの財団に株式を寄付し続ける予定だ。

バフェット氏が死去した場合、子どもたちは残る資産の贈与のため約10年間にどのような慈善活動をすべきかを満場一致で決定しなければならない。

バークシャーは時価総額が1兆ドル規模の複合企業で、米大手貨物鉄道のBNSF鉄道、自動車保険などを展開するガイコ、アップル、アメリカン・エキスプレスなどの株式を所有している。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ストラテジックキャピタルが日鉄に書簡、大阪製鉄吸収

ビジネス

日産自、銀行・保険など長期株主を模索 ルノーに代わ

ワールド

NY南部連邦地検トップ、トランプ氏就任前に辞任へ 

ビジネス

景気「緩やかな回復」で据え置き、公共投資を引き下げ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではなく「タイミング」である可能性【最新研究】
  • 4
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 5
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 6
    テイラー・スウィフトの脚は、なぜあんなに光ってい…
  • 7
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 8
    「典型的なママ脳だね」 ズボンを穿き忘れたまま外出…
  • 9
    日本株は次の「起爆剤」8兆円の行方に関心...エヌビ…
  • 10
    バルト海の海底ケーブル切断は中国船の破壊工作か
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 5
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 6
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 7
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 8
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 9
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 10
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中