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午前の日経平均は続落、エヌビディア決算に売り反応 AI周辺の物色も

2024年11月21日(木)12時14分

 11月21日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比319円12銭安の3万8033円22銭と続落した。写真は株価を示す電子スクリーン。都内で2022年6月撮影(2024 ロイター/Issei Kato)

Noriyuki Hirata

[東京 21日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比319円12銭安の3万8033円22銭と続落した。米半導体大手エヌビディア株が決算発表後の時間外取引で下落し、国内の関連株も低調だった。為替が円高方向に振れたことは、輸出関連株を中心に逆風となった。一方、AI(人工知能)周辺の関連銘柄を物色する動きも目立った。

日経平均はわずかにプラスで寄り付いた後、短時間でマイナスに転じた。一時356円安の3万7995円90銭に下げ幅を拡大し、心理的節目の3万8000円を下回った。エヌビディア株が時間外取引で売られたことが嫌気され、指数への寄与度の高いアドバンテストなど半導体関連株の売りが先行した。前日の米国市場でハイテク株安だったことも投資家心理を冷やした。

市場では「エヌビディアの決算自体は悪くない中で株安となっており、売りたい投資家の需給が事前にたまってたということだろう」(フィリップ証券の増沢丈彦・株式部トレーディング・ヘッド)との声が聞かれた。為替が一時154円後半へとドル安/円高寄りに振れたことや、時間外取引の米株先物が軟調だったことも、積極的な買いの手控えにつながったとみられる。

一方、フジクラなど電線大手3社の株価は急伸し、AIデータセンター向けの電力・通信需要の拡大への思惑がエヌビディア決算を経て刺激されたとの見方が聞かれた。金利が上昇基調にある中、銀行株は堅調。TOPIXの下落率は日経平均に比べ小さかった。

TOPIXは0.34%安の2689.07ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆8208億1800万円だった。東証33業種では、値上がりは非鉄金属や銀行、繊維製品など12業種、値下がりは鉱業や精密機器、機械など21業種だった。

ソフトバンクグループやTDKなどハイテク株は弱い銘柄が目立った。連日の大幅高となっていたKADOKAWAは利益確定売りに押された。一方、みずほフィナンシャルグループは年初来高値を更新。KDDIは小じっかりだった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが876銘柄(53%)、値下がりは699銘柄(42%)、変わらずは69銘柄(4%)だった。

ロイター
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