ニュース速報
ビジネス

NY外為市場=ドル/円下落、経済指標受け米利下げ観測維持

2024年11月01日(金)05時28分

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対円で下落した。2010年9月撮影(2024年 ロイター/Yuriko Nakao)

[ニューヨーク 31日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対円で下落した。日銀の植田和男総裁が比較的タカ派的な発言をしたことや、この日発表された米経済指標の内容を受けて連邦準備理事会(FRB)が来週の会合で25ベーシスポイント(bp)の利下げを実施する見通しとなったことが背景。

ドル/円は0.8%安の152.18円。

日銀は30―31日に開いた決定会合で政策金利の現状維持を決めた。植田総裁は会合後の記者会見で、今後、経済・物価情勢の見極めなどについて「時間的な余裕はある」という表現は使わないと説明。市場では「タカ派的」な内容だと受け止められた。

この日、米商務省が発表した9月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年比2.1%上昇した。前月の2.3%から鈍化し、2021年2月以来の小幅な伸びとなった。

マッコーリー銀行でグローバル金利・為替ストラテジストを務めるティエリー・アルバート・ウィズマン氏は「来週の連邦公開市場委員会(FOMC)では、なお25bpの利下げ幅が基本シナリオだ」と指摘。ただ、米国のインフレ期待の高まりから、FRBが利下げの見送りを検討する可能性もあるとの見方を示した。

主要通貨に対するドル指数は、9月に付けた安値から4.5%上昇した。

ユーロ/ドルは0.04%高の1.0859ドル。欧州連合(EU)統計局が発表したユーロ圏の10月の消費者物価指数(HICP)速報値が前年比2.0%上昇と、9月(1.7%上昇)から予想以上に加速したことを受けた。

英ポンドは0.8%安の1.2857ドル。英国のリーブス財務相は30日、スターマー労働党政権で初となる予算案で、過去30年間で最大規模となる年間400億ポンド(520億ドル)の増税計画を発表した。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは3.2%安の7万0458ドルとなった。

ドル/円 NY午後4時 151.93/151.94

始値 152.49

高値 153.05

安値 151.84

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0877/1.0878

始値 1.0866

高値 1.0887

安値 1.0847

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

X上で急増する米選挙関連の偽情報、対策の効果不十分

ビジネス

米コノコフィリップス、第3四半期は利益が市場予想上

ビジネス

日経平均は続落で寄り付く、円高や米株安で 一時80

ビジネス

アマゾン、第3四半期利益・売上高が予想超え ネット
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米大統領選と日本経済
特集:米大統領選と日本経済
2024年11月 5日/2024年11月12日号(10/29発売)

トランプ vs ハリスの結果次第で日本の金利・為替・景気はここまで変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本で「粉飾倒産」する企業が増えている理由...今後はさらなる「倒産増加」が予想される
  • 2
    「まるで睾丸」ケイト・ベッキンセールのコルセットドレスにネット震撼...「破裂しそう」と話題に
  • 3
    幻のドレス再び? 「青と黒」「白と金」論争に終止符を打つ「本当の色」とは
  • 4
    脱北者約200人がウクライナ義勇軍に参加を希望 全員…
  • 5
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 6
    北朝鮮軍とロシア軍「悪夢のコラボ」の本当の目的は…
  • 7
    天文学者が肉眼で見たオーロラは失望の連続、カメラ…
  • 8
    中国が仕掛ける「沖縄と台湾をめぐる認知戦」流布さ…
  • 9
    「第3次大戦は既に始まっている...我々の予測は口に…
  • 10
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 1
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 2
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴出! 屈辱動画がウクライナで拡散中
  • 3
    キャンピングカーに住んで半年「月40万円の節約に」全長10メートルの生活の魅力を語る
  • 4
    幻のドレス再び? 「青と黒」「白と金」論争に終止符…
  • 5
    2027年で製造「禁止」に...蛍光灯がなくなったら一体…
  • 6
    【クイズ】次のうち、和製英語ではないものはどれ?…
  • 7
    日本で「粉飾倒産」する企業が増えている理由...今後…
  • 8
    世界がいよいよ「中国を見捨てる」?...デフレ習近平…
  • 9
    「決して真似しないで」...マッターホルン山頂「細す…
  • 10
    【衝撃映像】イスラエル軍のミサイルが着弾する瞬間…
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 6
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 7
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 8
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
  • 9
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 10
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中