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午後3時のドルは141円後半へじり安、期末関連売買に上下

2024年09月30日(月)16時11分

 9月30日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の141円後半で取引されている。写真は米ドル紙幣。2021年11月撮影(2024年 ロイター/Murad Sezer)

Shinji Kitamura

[東京 30日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の141円後半で取引されている。きょうは国内勢の半期末、海外勢の四半期末にあたり、持ち高調整に伴う売買に上下する展開となった。

週明けのドルは142円台を上下する値動きが続いた。27日の自民党総裁選の結果発表が株式市場の引け後だったため、日経平均はきょうになって一時2000円を超える大幅安となったものの、ドルは27日海外市場で4円超の円高がすでに進行していたこともあり、株安の影響は限られた。

午後に入りドルは次第に上値が重くなり、141円後半へじり安となった。目立った材料はなかったものの、市場では「多くの参加者が四半期末の持ち高調整に動く結果、ドルが売られやすくなるとの推計が出回っていた」(外銀関係者)との指摘が聞かれた。

<27日の円急騰、「石破ショック」ではなく「高市トレード」の反転>

27日午後3時過ぎ、自民党総裁選挙管理委員会の逢沢一郎委員長が決選投票の結果を発表すると、ドルは146円前半から数分間で143円台へ一気に急落した。海外市場では下げ渋ったものの、きょう早朝には一時142.04円まで下げ幅を広げた。

市場では、円が急伸したのは、結果発表直前まで駆け込み的な円売りが活発化していたことにあるとの見方が大勢。事前の市場で優勢が見込まれていた高市早苗経済安全保障担当相が第1回投票を1位通過すると、アベノミクス継承で円安再来と見た短期筋が相次ぎ円売りを仕掛けた、との指摘が多数聞かれた。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフ為替ストラテジストの植野大作氏も「今回の急落の実態は、株高/円安を見込んだ『高市トレード』の反転で、石破氏の緊縮財政政策を警戒した『石破ショック』ではない」と指摘。総選挙を控えた石破氏は財政金融政策を現実路線へ移行させる公算が高く「株安や円高が持続するとは考えづらい」と話している。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 141.70/141.71 1.1166/1.1167 158.22/158.25

午前9時現在 142.79/142.80 1.1168/1.1169 159.48/159.50

NY午後5時 142.19/142.20 1.1163/1.1164 158.72/158.75

ロイター
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