ニュース速報
ビジネス

午後3時のドルは146円後半、一時3カ月ぶり安値後に買い戻し

2023年12月04日(月)15時16分

 12月4日、午後3時のドルは、前週末のニューヨーク市場終盤(146.81/82円)からほぼ横ばいの146円後半で推移している。写真は米ドル紙幣。昨年7月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

Mariko Sakaguchi

[東京 4日 ロイター] - 午後3時のドルは、前週末のニューヨーク市場終盤(146.81/82円)からほぼ横ばいの146円後半で推移している。朝方に一時3カ月ぶりの水準まで下落した後は、時間外取引での米長期金利の上昇を支えに買い戻しが入った。

ドル売り/円買いとなった前週末の海外市場の流れを引き継ぎ東京市場でもドルは売りが先行し、一時146.23円付近と9月11日以来約3カ月ぶりの安値水準を付けた。仲値にかけては、国内輸出企業の売りが断続的に出た一方、国内輸入企業の買いも入り、売り買いが交錯した。

その後は、時間外取引の米10年債利回りが4.25%付近まで上昇したことでショートカバーが入り、ドルは146円後半で底堅く推移した。

もっとも、足元のドルは、上値の重さが意識されている。りそな銀行の総合資金部市場トレーディング室、田中春菜氏は「ドルは下がれば買いが入る一方、上昇局面ではヘッジ目的の売りや戻り売りが出やすい」とし、レンジの下限が緩やかに切り下がっていくとみる。

一方、前週末のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言は市場が見込んでいたよりもハト派的だったと受け止められたが、楽天証券のFXディーリング部、荒地潤氏は「米雇用統計や米消費者物価指数(CPI)の結果を見極めるまでは下方向へのトレンドに向いていると決め付けるのは時期尚早だ」と指摘する。経済指標が底堅い内容となれば、149円台まで反発する可能性もあると予想している。

ユーロは対ドル、対円で軟調。欧州中央銀行(ECB)による利下げ観測を背景に、ポジション調整の動きが出たとみられる。

米商品先物取引委員会(CFTC)が2日発表したIMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組(28日時点)に基づくロイターの集計によると、ユーロの買い持ち(ユーロロング)は14万3165枚と、前週(12万9654枚)から増加していた。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 146.81/146.82 1.0867/1.0871 159.56/159.60

午前9時現在 146.36/146.37 1.0884/1.0888 159.32/159.33

NY午後5時 146.81/146.84 1.0882/1.0884 159.73/159.77

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:FRB当局者、利下げの準備はできていると

ワールド

米共和党のチェイニー元副大統領、ハリス氏投票を表明

ワールド

アングル:AI洪水予測で災害前に補助金支給、ナイジ

ワールド

アングル:中国にのしかかる「肥満問題」、経済低迷で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本政治が変わる日
特集:日本政治が変わる日
2024年9月10日号(9/ 3発売)

派閥が「溶解」し、候補者乱立の自民党総裁選。日本政治は大きな転換点を迎えている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 2
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が増加する」農水省とJAの利益優先で国民は置き去りに
  • 3
    【現地観戦】「中国代表は警察に通報すべき」「10元で7ゴール見られてお得」日本に大敗した中国ファンの本音は...
  • 4
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 5
    メーガン妃の投資先が「貧困ポルノ」と批判される...…
  • 6
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 7
    森に潜んだロシア部隊を発見、HIMARS精密攻撃で大爆…
  • 8
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組…
  • 9
    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…
  • 10
    川底から発見された「エイリアンの頭」の謎...ネット…
  • 1
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 2
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン」がロシア陣地を襲う衝撃シーン
  • 3
    中国の製造業に「衰退の兆し」日本が辿った道との3つの共通点
  • 4
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組…
  • 5
    死亡リスクが低下する食事「ペスカタリアン」とは?.…
  • 6
    大谷翔平と愛犬デコピンのバッテリーに球場は大歓声…
  • 7
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 8
    再結成オアシスのリアムが反論!「その態度最悪」「…
  • 9
    エルサレムで発見された2700年前の「守護精霊印章」.…
  • 10
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 1
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 2
    寿命が延びる「簡単な秘訣」を研究者が明かす【最新研究】
  • 3
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 4
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すれば…
  • 5
    ハッチから侵入...ウクライナのFPVドローンがロシア…
  • 6
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 7
    日本とは全然違う...フランスで「制服」導入も学生は…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
  • 10
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中