ニュース速報

ビジネス

出光・昭シェル、提携効果積み増し、共同で海外展開も

2017年12月22日(金)18時14分

 12月22日、出光興産と昭和シェル石油は、協働事業による収益改善効果が当初見込みを50億円上回る年間300億円程度になりそうだと発表した。写真は出光の看板。都内で2016年8月撮影(2017年 ロイター/Kim Kyung-Hoon/File Photo)

[東京 22日 ロイター] - 出光興産<5019.T>と昭和シェル石油<5002.T>は22日、協働事業による収益改善効果が当初見込みを50億円上回る年間300億円程度になりそうだと発表した。創業家の反対により経営統合計画に不透明感が漂うなか、現場での一体化を前倒しですすめ、提携の成果をアピールする。

両社は5月に業務提携で合意。原油の調達や輸送、生産面での協力を先行して加速することで今後3年以内に年間250億円以上の相乗効果を目指すとしていた。

両社は、すでに効果がでている領域として、2社の持つ7つの製油所の最適生産計画システムの一部運用開始や原油タンカーの共同配船をあげた。これらにより今年度の相乗効果として80億円を見込んでいるという。

また、追加で実施する項目として、2018年春をめどに、両社の原油・需給、調達、環境安全部門の事務所統合を推進することや、アジア地域の石油製品市場におけるトレーディング業務での協働も検討するという。また、アジア市場での石油化学、石油下流事業の協働展開も進めていくとしている。

両社が進める経営統合計画を巡っては、反対する出光創業家による株式買い増しが明らかになり、株主総会での決議の行方が見通しづらくなっている。

(浦中 大我)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英労働市場に減速の兆し、企業の税負担増を前に 賃金

ワールド

ウクライナ和平案、米国との合意は容易ではない=ロシ

ビジネス

焦点:ルイ・ヴィトン、テキサスの生産苦戦 米拠点拡

ワールド

自民が対米交渉で会合、赤沢再生相「国益や効果考え抜
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトランプ関税ではなく、習近平の「失策」
  • 3
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができているのは「米国でなく中国」である理由
  • 4
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 5
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 6
    NASAが監視する直径150メートル超えの「潜在的に危険…
  • 7
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 8
    シャーロット王女と「親友」の絶妙な距離感が話題に.…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 4
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 7
    投資の神様ウォーレン・バフェットが世界株安に勝っ…
  • 8
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 9
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 10
    まもなく日本を襲う「身寄りのない高齢者」の爆発的…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中