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米S&Pとナスダックが過去最高値、ハイテク・小売株に買い
11月24日、米国株式市場はハイテク株を中心に買いが入り、S&P総合500種とナスダック総合が終値ベースで過去最高値を更新した。写真は2014年6月、ニューヨーク証券取引所前で撮影(2017年 ロイター/Carlo Allegri)
[24日 ロイター] - 米国株式市場はハイテク株を中心に買いが入り、S&P総合500種とナスダック総合が終値ベースで過去最高値を更新したほか、S&P総合500種は初めて2600台に乗せて終了した。今年の年末商戦が好調な滑り出しとなったことでネット通販大手アマゾン・ドット・コムのほか小売株が買われたことも相場の押し上げ要因となった。
この日は感謝祭明けの「ブラックフライデー」に当たり、例年この日から年末商戦が始まるとされる。アドビ・アナリティクスによると、感謝祭当日の23日のオンライン消費売上高は28億7000万ドルを超えた。同社は米国上位100社のオンライン小売業者の取引の80%をモニターしており、ブラックフライデーのオンライン売上高は今年は過去最高の50億ドルに達すると予想。週明け27日の「サイバーマンデー」のオンライン売上高は66億ドルに達する可能性もあるとしている。
S&P小売売上高は0.63%上昇し、過去最高を更新。アマゾンが2.61%高となったことが主な押し上げ要因となった。50パーク・インベストメンツの最高経営責任者(CEO)、アダム・サルハン氏は「小売業界のなかでアマゾンは非常に重要な位置を占めており、アマゾンが好調さを維持していることは、年末商戦を含む第4・四半期の幸先が良いことを示している」としている。
ネット小売に加え、実店舗を持つ小売業者も好調。百貨店メーシーズが2.1%高で終了したほか、百貨店のコールズとJCペニー、衣料小売りのギャップは0.6─1.6%高で引けた。このほかターゲットは2.8%安、ウォルマート・ストアーズは0.2%高で引けた。
株式投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)は0.21ポイント低下の9.67で取引を終了。一時は8.56と過去最低水準を更新した。ただこの水準は株式市場が午後1時に引けた直後に付けた数値で、CBOEは公式な数値ではないとしている。現時点でCBOEがこの数値について修正するかどうかは不明。
S&Pハイテク株指数が0.54%上昇したほか、商品(コモディティ)価格の上昇を受け、エネルギー株指数と素材株指数も上昇した。
感謝祭明けのこの日は短縮取引となり、米取引所の合算出来高は約27億8000万株だった。直近20営業日の平均は64億8000万株。前年の感謝祭明けの日の出来高は約30億株だった。
騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回り、比率は1.61対1だった。ナスダックでも1.31対1で値上がり銘柄数が多かった。
S&P構成銘柄のうち1年ぶり高値を更新したのは35銘柄、ナスダック構成銘柄では120銘柄だった。
(ロイターデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります)