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タイ中銀、政策金利を予想通り据え置き 景気見通し改善

2017年11月08日(水)19時16分

 11月8日、タイ中央銀行は、政策金利の翌日物レポ金利を1.50%で据え置いた。全会一致の決定だった。写真はバンコクで昨年5月撮影(2017年 ロイター/Athit Perawongmetha)

[バンコク 8日 ロイター] - タイ中央銀行は8日、政策金利の翌日物レポ金利を1.50%で据え置いた。景気とインフレ動向に改善の兆しが見られる中、全会一致で据え置きを決定した。

中銀は、家計債務が高水準で推移する中、金融政策が引き続き経済回復を下支えしているとした。

金融政策委員会は声明で、輸出の伸びや内需の改善を背景に、タイ経済が前回示した見通しよりも速いペースで成長する見込みだとした。

ロイター調査によると、エコノミスト18人全員が政策金利の据え置きを予想していた。また、大方が12月の会合でも据え置きを見込んでいる。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、クリスタル・タン氏は「われわれは中銀が今後1年程度、政策金利を現在の水準に据え置くとみている」と述べ、「景気は改善しつつあり、追加利下げの必要はない」と指摘した。

インフレ率はタイ中銀の目標(1─4%)の下限に近付いており、家計債務のさらなる増大につながりかねない利下げが必要になる可能性は低下している。

中銀は声明で、民間消費は引き続き拡大しているものの、低所得層の所得はまだ十分に回復していないと指摘した。

ジャトゥロン総裁補は記者会見で、インフレ率は2018年半ばまでに目標に達するとの見通しを示した。

金融政策委はまた、通貨バーツの値動きについて、対ドルで安定的に推移しており、タイの貿易相手国の通貨と比較してほぼ変わらずだとの認識を示した。

*内容を追加しました。

ロイター
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