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アングル:自動車首脳、不正問題に危機感 「モノづくり問われる」
10月25日、45回目となる東京モーターショーが28日からの一般公開に先立ち、メディア向けに公開された。日産自動車や神戸製鋼所の不正問題が大きく影を落とし、各社首脳からは相次ぐ不祥事への反省と日本のものづくりへの危機感がにじむコメントが相次いだ(2017年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 25日 ロイター] - 45回目となる東京モーターショーが28日からの一般公開に先立ち、メディア向けに25日公開された。自動車メーカー各社は電気自動車(EV)や自動運転車など新たな技術を搭載した様々なコンセプト車を出展し、次世代市場開拓への意欲を見せた。
一方、日産自動車<7201.T>や神戸製鋼所<5406.T>の不正問題も大きく影を落とし、各社首脳からは相次ぐ不祥事への反省と日本のものづくりへの危機感がにじむコメントが相次いだ。
モーターショーでの各社首脳の主な発言は以下の通り。
ホンダ<7267.T> 八郷隆弘社長
「(神戸製鋼と日産の不正という)一連の件は、製造業としては非常に問題で、遺憾に思う。従来の日本のものづくりは現場が強いということが強みだった。もう一度、日本のものづくりが強くなるよう、われわれマネジメントとしては、製造現場に足を運んで現場がしっかりできるような環境を作ることを肝に銘じてやっていきたい」
三菱自動車<7211.T> 益子修CEO
「環境問題、エネルギー問題、自動運転などを考えると、将来、EVが大きなメインストリームの1つになることは間違いない。日本のものづくりの力をぜひ見ていただきたい。日産、神戸製鋼だけでなく、われわれも去年、非常に大きな問題を起こした。間違いが起こらないシステムをいかに作り上げるか。人間が犯す間違いをシステム化でどれだけ防げるのか、私たち自身の問題として取り組んでいかなければいけない。(東京モーターショーについては)日本の力というのが少し落ちてきているのかな、ととらえられている面があると思う。従来のように車を展示するということだけでなく、何か考えるヒントを与える提案型のモーターショーにしていかないと、魅力は薄れていくのではないか」
SUBARU<7270.T> 吉永泰之社長
「日本にとって大事なものづくりの信頼が損なわれていることを非常に心配している。ものづくりのそれぞれの現場は本当に一生懸命やっているので、当社自身、そして日本全体で(信頼を維持し、高める対応を)しっかりとやっていかなければならないと強く感じている。(神戸製鋼問題の影響は)当社の自動車に関しては大丈夫だと思う。取引先が調達しているものについては調査をしている。当社は飛行機については部品メーカーなので、最終的に安全性などの判断は、たとえば米ボーイング
(白木真紀、山崎牧子)