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第3四半期の英GDP速報値、前期比+0.4% 利上げ観測強まる
10月25日、英国立統計局(ONS)が発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比0.4%増と、予想の0.3%増を上回った。第2・四半期の0.3%増から加速した。市場では、イングランド銀行(写真)が来月利上げするとの見方が強まる可能性が高い。17日撮影(2017年 ロイター/Hannah McKay)
[ロンドン 25日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比0.4%増と、予想の0.3%増を上回った。第2・四半期の0.3%増から加速した。市場では、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)が来月利上げするとの見方が強まる可能性が高い。
サービス部門が好調だったが、製造部門も自動車産業の回復を背景に回復した。
ONS高官は「第3・四半期も、上半期と同様のペースの成長が続いた」と述べた。
第3・四半期のGDPは、前年比では1.5%増。予想の1.4%増を上回った。
内訳では、サービス業が前期比0.4%増。第2・四半期も0.4%増だった。
製造業は1.0%増。過去1年あまりで最大の増加となった。
建設業は0.7%減と、引き続き低迷。2012年第3・四半期以降で最大の減少を記録した。
スコシア銀行のエコノミスト、アラン・クラーク氏は、0.4%の成長率は「高いとは言えない。潜在力に沿った水準でしかない」と述べた。ただ、「次回会合での利上げに向け、最後のハードルが取り除かれた」との見方を示した。
インフレを加速させることなく経済がこれまでの速度で成長し続けることはできないとの懸念を背景に、24日に公表されたロイター調査では、BOEは11月2日の金融政策委員会で政策金利を現行の0.25%から0.5%に引き上げるとの予想が多かった。
銀行業界団体UKファイナンスによると、銀行融資は順調で、利上げを支持する意見の背景となっている。
ONSのデータによると、第3・四半期の経済成長の大半はサービス業によるものだったが、自動車生産の回復により製造業も貢献した。
ハモンド財務相は、統計発表後の声明で「現在、そして予算案作成に向けた私にとっての課題は、より賃金の高い雇用の創出と生活水準向上のため、生産性を引き上げることだ」と述べた。
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