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「現地現物」で再発防止、安心・安全確保を=神鋼不正でトヨタ社長
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10月23日、トヨタ自動車の豊田章男社長(写真)は、東京都内で開いた次世代タクシー「ジャパンタクシー」の出発式の後、記者から神戸製鋼所の性能データ改ざんについて問われ、間違いが起きたときは「一歩立ち止まり、『現地現物』で全員が心をひとつにして、安心・安全を確保するために動くことだ」と述べた。 (2017年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 23日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>の豊田章男社長は23日、東京都内で開いた次世代タクシー「ジャパンタクシー」の出発式の後、記者から神戸製鋼所<5406.T>の性能データ改ざんについて問われ、間違いが起きたときは「一歩立ち止まり、『現地現物』で全員が心をひとつにして、安心・安全を確保するために動くことだ」と述べた。
現地現物とは「問題を解決し、困難を乗り越えるための答えは現場にある」というトヨタ創業以来の経営哲学。机の上や頭の中だけで考えて判断するのではなく、実際に現場へ足を運び、事実に基づいて考えることを意味する。
豊田社長は、トヨタ自身が2009年―10年に米国で起こした大規模リコール(回収・無償修理)問題を振り返り、「品質に責任を持つ」ということを当時改めて認識したと述べた。ただ、製造業は「人が営んでいることであり、ある程度ばらつきもある」とし、間違いが起きたときは二度と起こらないように再発防止をし続けることこそが「日本のものづくりの強みだと思う」と語った。
(白木真紀)