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米GDP第2四半期確報値、3.1%増に上方改定
9月28日、第2・四半期の米GDP確報値は3.1%増に上方改定された。写真はニューヨークのスーパーで8月撮影(2017年 ロイター/Brendan McDermid)
[ワシントン 28日 ロイター] - 米商務省が28日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)確報値は、年率換算で前期比3.1%増と、改定値の3.0%増から上方改定された。
2015年第1・四半期以来、2年超ぶりの大幅な伸びだった。在庫投資が当初予想よりも多かったことを反映した。市場予想は3.0%増だった。
ただハリケーン「ハービー」と「イルマ」が一時的に経済活動を抑制したことで第3・四半期は勢いが鈍化するとみられる。
第1・四半期のGDPは1.2%増だった。
テキサス州を直撃したハービーで8月は小売売上高と鉱工業生産、住宅建設、住宅販売が落ち込んだ。イルマが9月上旬にフロリダ州を直撃したことから経済はさらに弱含むことが予想される。第3・四半期GDPの市場予想は現時点で2.2%増をやや上回る水準だ。
ただその後は、復興活動が第4・四半期と18年初めのGDPを押し上げるとみられる。
第2・四半期にGDPが加速したことで、上半期全体では2.1%増となった。それでもなおエコノミストらは、今年通期のGDPがトランプ米大統領の掲げる野心的な目標である3.0%に届くことはないとみている。
トランプ米大統領は27日、経済押し上げに向けて30年ぶりの大幅な税制改革を発表した。法人税を20%へ引き下げるほか、パートナーシップの出資事業などを含むパススルー事業体向けに25%の税率を新たに設ける。ただ計画は、財政赤字や国債を増やさずに減税を賄う方法などについての詳細を欠いており、米議会では激しい論戦が繰り広げられることになるだろう。
第2・四半期GDPの内訳は、米経済の3分の2以上を占める個人消費が3.3%増と、改定はなかった。サービスの消費が増えたが、耐久財の減少がそれを相殺した。第2・四半期の個人消費は1年ぶりの大幅増加だった。
在庫投資は改定値から上方改定された。企業は底堅い需要に対応するため、在庫投資を増やした。在庫投資のGDPへの寄与度は0.1%ポイント超。改定値ではゼロだった。
機器の設備投資は8.8%増と、改定はなかった。2年近くぶりの大幅なプラスだった。
住宅以外のインフラ投資は7.0%増と、改定値の6.2%増から上方改定された。
輸出と輸入はともにやや下方改定された。貿易の寄与度は0.2%ポイントだった。住宅の寄与度はマイナス0.3%ポイントと、改定値から押し下げ幅がやや拡大した。
税引き後企業利益(在庫評価、減価償却調整後)は0.1%増と、改定値の0.8%増から大幅に下方改定された。