ニュース速報

ビジネス

ECBが議論するのは政策再調整、刺激策終了ではない=専務理事

2017年09月28日(木)20時27分

 9月28日、欧州中央銀行のプラート専務理事兼チーフエコノミスト(写真)はベルリンで開かれた会議で、ECBの政策立案者が今秋に議論するのは刺激策からの出口ではなく、政策手段の再調整についてだと述べた。4月撮影(2017年 ロイター/Francois Lenoir)

[ベルリン 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事兼チーフエコノミストはベルリンで開かれた会議で、ECBの政策立案者が今秋に議論するのは刺激策からの出口ではなく、政策手段の再調整についてだと述べた。

ユーロ圏の経済成長が堅調に推移し、失業率も低下する中、ECBは10月の理事会で、量的緩和縮小に来年着手することを決定すると予想されている。理事会では、縮小の規模や緩和終了に向けた行程表を示すべきかどうかが議論の焦点になるとみられている。

プラート専務理事は、金融政策の正常化によって景気に目立った衝撃が及ぶことはないはずだとしながら、ECBは慎重に対応する必要があると強調、インフレ率を目標水準に戻すことができる状況にはなお程遠いとの見方を示した。

実体経済の状況は大幅に改善しているとしながら、「まだ任務は終わっていない。われわれは現在、再調整について話し合っている。ストーリーの結末はまだ書いていない」と述べた。

また「市場が過敏に反応する可能性があることは認識している。慎重に進めるのはそのためだ」とし、「どの程度慎重になるかが、理事会で行う議論だ」と語った。

*内容を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

レバノン北部のシリア国境に初のイスラエル空爆と閣僚

ビジネス

鴻海、トランプ関税の影響軽微と予想 世界的な生産拠

ワールド

訂正カナダ中銀副総裁、トランプ関税は「両国経済に影

ワールド

中国国営メディア、米中の関税戦争を警告 トランプ氏
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式トレーニング「ラッキング」とは何か?
  • 4
    放置竹林から建材へ──竹が拓く新しい建築の可能性...…
  • 5
    「健康食材」サーモンがさほど健康的ではない可能性.…
  • 6
    こんなアナーキーな都市は中国にしかないと断言でき…
  • 7
    早送りしても手がピクリとも動かない!? ── 新型ミサ…
  • 8
    トランプ関税より怖い中国の過剰生産問題
  • 9
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 10
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 6
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 7
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 8
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中