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GEのイメルトCEOが退任、後任のフラネリー氏は事業見直しへ
6月12日、米大手複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)は、ジェフ・イメルト最高経営責任者(61、写真)が退任すると発表した。5月撮影(2017年 ロイター/Daniel Becerril)
[12日 ロイター] - 米大手複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)
イメルト氏は年内は会長職にとどまり、フラネリー氏は年明けから会長に就任する。
フラネリー氏は約30年前にGEキャピタルに入社。GEヘルスケアでは利益率の改善など業績好転に寄与した。
同氏は投資家との電話会議で、GEの事業ポートフォリオを「制約なしに」見直すと表明。
ロイターの取材に対しては、「会社全体について、素早くかつ慎重で秩序だった見直しを行う。取締役会は私に事業の見直しを託してくれた」と語った。
フラネリー氏は今後の具体的な経営計画には言及しなかったが、GEがこれまで多額を投じてきたデジタル事業が戦略の中心となり、大幅な変更はないとの見方を示した。事業見直しの結果は秋に公表するとした。
12日の米株市場でGE株は3.6%高で終了。
イメルト氏は2008年に発生した金融危機への対応に当たったほか、2015年以降はGEキャピタルの資産売却を指揮。経営戦略における注力分野を金融から製造業へと転換した。
一方、GEの株価はイメルト氏がCEOに就任した2001年以降29%下落。同時期に2倍以上に値上がりしたS&P500<.SPX>と比較して見劣り感は拭えない。ネルソン・ペルツ氏率いる投資会社トライアン・ファンド・マネジメント(1%未満を出資)はGEの業績を批判しつつ、資産売却やコスト削減を要求していた。
GEはイメルト氏の退任について、外部から影響を受けたからではないと説明。取締役会は2013年時点で2017年夏での退任を決めていたとした。
スタイフェルのアナリスト、ロバート・マッカーシー氏は、長引く株価低迷や、成果のあがらない経営戦略に対する「投資家の倦怠感」を踏まえると、退任のタイミングは予想外ではなかったと述べた。