日本の消費増税の遅れ、単独では格下げにつながらず＝フィッチ

　５月４日、フィッチ・レーティングスは、日本で消費増税が三度遅れた場合でも、政府が信頼性のある財政再建計画を策定する限り、それだけでは格下げにはつながらないとの見方を示した。写真は1万円札、２０１２年１１月都内で撮影（２０１７年　ロイター／Kim Kyung-Hoon）

［横浜市　４日　ロイター］ - フィッチ・レーティングスは４日、日本で消費増税が三度遅れた場合でも、政府が信頼性のある財政再建計画を策定する限り、それだけでは格下げにはつながらないとの見方を示した。

フィッチのディレクターであるマービン・タン氏は、横浜市で開催されたアジア開発銀行（ＡＤＢ）の第５０回年次総会の合間にロイターの取材に応じた。

同氏は、日銀の次の動きは金融引き締めが予想されるものの、インフレ率や賃金水準の低迷を考慮すれば少なくとも２年は実現されないと予想。「消費税は金融引き締めにとって１つの基準となるが、社会保障支出も管理すべき対象だ。政府が実施できる方策はほかにもたくさんある」と述べた。

タン氏は「当社が最終的に重視するのは、日本の財政再建計画に信頼性があるかどうかだ」と話した。